2011年09月05日

魅力のあった解説者としての岡田さん

W杯3次予選北朝鮮戦をみる。
前代表監督の岡田さんが解説をされていた。
監督のときはぶすっとした表情ばかりで
たのしさがまったくかんじられず、すきではなかった。
でも、解説者としの岡田さんはおもしろかった。

前半の終了間際に北朝鮮がはじめてのコーナーキックをえた。
ハーフタイムに前半をふりかえっているときに、
アナウンサーが「いやな時間帯に・・・」みたいなことをいうと、
「そんなことをいうからいけないんですよ」とつよくいましめたのだ。
そうしたマイナス思考がどれだけまわりにわるい影響をおよぼすかをつよくしんじ、
自分でも絶対にそうしたかんがえかたをしないようにしておられるようだ。

後半終了間際からロスタイム(5分)にかけて
日本の怒濤の攻撃がいずれも不運やゴールキーパーのファインセーブにはばまれる。
もうひきわけか、とわたしはおもった。
みていたひとのおおくもそうおもっただろう。
それでも終了2分前に吉田の劇的なヘディングがきまり、
そのまま日本が1−0でかつことができた。
あとで試合をふりかえったとき、
アナウンサーが「もうこのまま0−0で終了か、とおもいました」というと、
岡田さんは
「でもそれをいわなかったからかてたんです」とまたつよい口調でいうのだ。
味方がせっかくせめてるときにガタガタとうろたえるのを非常にきらっている。
「いまガタガタする必要は全然ない」というセリフをなんどか口にされた。
気もちのもちかたということについて、
みょうに芯のつよいひとだとおもった。
もうひとりの解説の山本さんがあたりさわりのないことをいうのにくらべ、
岡田さんは自分のことばではなし
(解説なんて仕事をなんどもやるつもりはないので、
自由にいいたいことをいえばいいや、という気らくさをかんじた)
戦術についてよりも、
そこからはななれた気もちのもちかたについての意見がとくにおもしろかった。
だから監督のときにチームをつよくできなかった、といえるかもしれないけど、
いわゆる精神論とはまたちょっとちがうかんじだ。
解説の岡田さんは監督のときよりはるかに魅力があった。

posted by カルピス at 21:42 | Comment(0) | サッカー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする