女子サッカーオリンピック最終予選、
北朝鮮戦は1−1のひきわけとなる。
しかし内容では完全に相手がゲームを支配していた。
日本にリズムがあったのは、はじめの10分と
後半ラッキーに点をいれた直後の時間帯だけで、
あとはずっとせめられつづける。
北朝鮮のプレッシャーはきつく、
日本はパスのだしどころがない。
ボールをたてにいれると全部とられてしまうので
よこにパスをだしてばかりだ。
あと2分をしのげば、という
ロスタイムでの失点はたしかにいたかったが、
あの内容でかっては
北朝鮮にもうしわけないような試合だった。
選手たちのコンディションはそうとうわるかったようだ。
W杯優勝でのいわゆる「なでしこフィーバー」により、
7月からずっとやすめるときがなかった。
岡山での合宿でもおちついて練習できる環境になく、
選手たちがほんとうにひといきつけたのは、
この最終予選がはじまってから、というからすごい。
日本は北朝鮮とひきわけたが、
そのあとにおこなわれた中国とオーストラリアとの試合で
オーストラリアが1−0でかったため、
ロンドンオリンピックへの出場権をえた。
いまひとつ調子にのれないオーストラリアにまけるのだから、
中国にもいろいろ問題があったのだろう。
でも、日本が11日の中国戦のまえに
予選突破をきめることができてほんとうによかったとおもう。
北朝鮮とのひきわけによるいやなムードをひきずって
中国戦をむかえたら、
いまの「なでしこ」にとってそうとうなプレッシャーになっていたはずだ。
最終予選でもとめられるのは、
とにかく結果だけでしかない。
時間かせぎをせめられようが、
とにかく上位2チームにはいることが
どうしても必要だった。
つかれはて、ヘロヘロだったとしても、
とにかく結果をだした「なでしこ」チームに感謝したい。
中国との最終戦に日本チームはどういうかんがえかたでのぞむだろう。
もちろん佐々木監督はがらっとメンバーをかえることもできる。
でも、きっと北朝鮮戦とおなじメンバーをくむだろし、
選手たちもそれをのぞんでいるとおもう。
自分たちがやってきたこと、
これからやろうとすることを確認するためにも、
「なでしこ」らしいサッカーをさいごにもういちどみせてほしい。