2011年09月19日

『ジェノサイド』の650グラムになやむ

すごくおもしろいと話題の『ジェノサイド』
(高野和明・角川書店)をよみはじめる。
まだ80ページほどだけど、
構成がしっかりしているし、筆力もたしかなので、
まるで海外ミステリーをよんでいるような気になってくる。
これからどんどんおもしろくなっていくであろう予感がある。

もう1冊よみはじめた本があって、
こちらはまたすごくかるいはなしだ。
椎名誠の『ぱいかじ南海作戦』(新潮文庫)で、
失業と離婚がどうじになってしまった36歳の「おれ」が、
西表島でサバイバル生活をするはなし。
椎名誠の本はだいすきで、
これまでに何十冊とよんできた。
そのいずれもエッセイか旅行記だったので、
小説はこれがはじめてとなる。

まったくちがうはなしだけど、
両方ともそれぞれおもしろい。
わたしとしてはどちらも
旅行にもっていきたいが、
『ジェノサイド』は約650グラムで、
文庫本の3〜4冊分のおもさだ。
たいして移動する旅行ではないにしても、
本だけで3キロは、かなりやっかいな存在となる。
行列にならぶのと、
おもたい荷物をもつことがわたしはきらいで、
旅行ではその両方を体験する可能性がたかい。
明日の出発までにはどれをもっていくか(あきらめるか)
きめなければならず、
今夜の読書はむつかしい判断をせまられる。

電子書籍をもっていく手もあった。
でも、電子書籍はまだあまりにも商品がそろっておらず、
今回の旅行ではまだつかいものにならないとおもっていた。
ただ、「自炊」をするという方法は
すこしかんがえてみてもよかったかもしれない。
電子書籍をネットでかうのではなく、
自分のもっている本をデーター化すれば、
お金はかからないし(裁断機と自炊用のスキャナーは必要。
このごろは代行もあるらしい)、
おもさはもちろん末端分だけを気にすればいい。
字のおおきさをかえられるというのも、
目がよわってきたわたしにとってありがたい機能だ。

『ジェノサイド』をどうするか。
今夜よみすすめれば、
きっと旅行にもっていきたくなる。
わかっていながら
へんなタイミングでよみはじめてしまったわたしがわるい。
反省して650グラムにたえるか、
退屈な夜をもてあますか
(ちがう本をよめばいいだけなんだけど)。
おもさになやむなんて、
つぎの旅行のときにはきっと解消されているだろうから、
ふるきよき時代の旅行の象徴として、
きっとおもいでにのこるだろう。

posted by カルピス at 22:03 | Comment(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする