「プロフェッショナル仕事の流儀」に栗原はるみさんがでていた。
いつも笑顔をたやさないすてきな女性だ。
『ごちそうさまが、ききたくて。』ほか何冊かの本をかい、
ほとんど毎日お世話になっている。
65歳にはもとてもみえない。
じょうずな年のとりかたで、
不自然ではないし、それでいて
じゅうぶん魅力的だ。
いつもは「すっぴん」なのだそうで、
「この年になってあんまり
(お化粧をしたときとしないときの)
差があるとよくないとおもって」といわれていた。
料理研究家として人気がでてからしばらくあとに、
栗原さんは自分のやっていることがたのしめず、
もんもんとしていた時期があったのだそうだ。
どんなに成功し、はれやかにみえるひとでも、
自分の生きかたにまよいをもつのは
かんがえてみればあたりまえのことだ。
成功すればしたで、
またつぎのステップで
それまでとはちがうハードルがまっている。
栗原さんは「自分がやりたいことをやる」
という方向性を確認し、
まよいからぬけでていった。
わたしがいま、つぎへのスタートにためらっていることなんて、
おおくのひとが経験するごくあたりまえのことにすぎない。
ほんとうに、けっきょくは
「自分がやりたいことをやる」しかないのだ。
そうでなければ後悔するのは自分だし、
死ぬまえにニッコリわらうこともできない。
「リスクをおかしてせめる」とオシムさんはいった。
「そうでなければおもしろくないでしょ?」とも。
自分でかんがえ、自分でうごきをつくっていくしかない。