2011年12月01日

まりかセヴン参上!

『まりかセヴン』(伊藤伸平・双葉社)

こういうマンガがよみたかった。
女子高生が巨大化してウルトラマンみたいに変身し、
大怪獣とたたかう。
「東ヤ−20a星雲」からやってきたセヴンが
まりかにとりついたため、
巨大化できるようになったのだ
(「わたしは”セヴン”」となのるセヴンに、
「え・・・ナニ”セヴン”?」まりかがきき、
「ただの”セヴン”だ ややこしいコトを訊くな」とセヴンがこたえる。
特撮があたりまえの世界にそだったオタクみたいでおかしい)。

怪獣とむきあってまあいをとるときのポーズとか、
怪獣へのキックはまるでウルトラマンだ。
でも、もとが女子高生なので妙にいろっぽい。
胸はおおきいし、髪はみつあみのままだったりする。
まりかセヴンは正義のためにたたかうわけではなく、
センパイのまえでいいところをみせたいだけ。
虫が巨大化した怪獣とは
気もちわるがってたたかいたがらない。
体育の授業にむけてきがえているときに
怪獣出現のしらせがはいっても、
「体育の授業始まっちゃうしなー」と
なんとなくのり気がしないときもある。

作者は自由にあそびまくる。
絵がうまいので、よむほうは安心してそのふざけをたのしめる。
ビルにぶつかるときには
ちゃんとまりかの影がビルにうつっているし、
高速ビルの谷間をラドンみたいな怪獣がとびまわると、
こわいよりもうつくしいさをさきにかんじてしまう。
その怪獣にたちむかうために
まりかセヴンが空をとんでいくかというと、とばない。
とばないというより、とべない
(さいごはなんだかんだいってとんだけど)。
「飛べるでしょフツー!!」と
まりかはセヴンにつっこみをいれるが、
「そういや飛ぶ根拠って示されないよなー」と
センパイは冷静だし、
セヴンがいう
「重力に逆らうことが”フツー”だと考える文化というのは
かなり特異だぞ」というのもいかにももっともでおかしい。

まだまだふざける余地のあるマンガだ。
これからの展開をたのしみにしている。

posted by カルピス at 23:16 | Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする