きのう最終節がおこなわれ、
ことしのJリーグは柏レイソルの優勝にきまった。
前節がおわった時点で3チームが勝ち点差1ずつでならび、
柏・名古屋・ガンバのどのチームにも
優勝の可能性がのこされていた。
3チームとも午後3時半という
おなじ時間に試合がくまれたので、
ガンバの試合は録画で、
柏と浦和の試合をライブでみることにする。
心情的にはガンバの逆転優勝をねがうわたしは、
浦和を応援しつつの観戦となる。
柏がきれいに優勝をきめるためには、
とにかくかたなければならない。
浦和としたら、目のまえで柏の優勝をみたいわけはないし、
埼玉スタジアムにつめかけた6万人のサポーターのまえで
ぶざまな試合をするわけにはいかない。
しかし、柏の攻撃は、ほんとうに迫力があった。
ゴールをめざしてすごいいきおいでとびこんでくる。
ボールにむかう気迫がまるでちがい、
浦和がボールをもっても
はやくからのプレッシャーにつぶされて、
ハーフラインまでさえボールをはこべない。
そのいきおいのまま前半を2−0でおえ、
試合はこのまま柏ペースですすみそうにみえる。
後半8分に浦和が柏木のヘディングで1点をかえすと
しばらくは浦和ペースになる時間もあったが、
しかしそれもながくはつづかなかった。
その後決定的ともいえる3点目が柏にはいると
いよいよ柏の優勝がかたくなってきて、
けっきょくそのまま3−1で
柏がみごとにかちきることとなる。
柏も浦和も、
ことし1年を象徴するような試合をしたといっていい。
いっぽうは優勝であり、もういっぽうは
降格をぎりぎりでまぬがれるのがやっとだった。
わずかな可能性のもとに
優勝をめざしていた名古屋やガンバにしたら、
浦和にはもっとがんばってもらいたかったところだろう。
名古屋のストイコビッチ監督は、
「浦和は最後まで目覚めなかった」という
コメントをのこしているし、
まえに浦和にいた闘莉王も
「情けない」という内容の発言している。
それは、浦和の選手とサポーターが
いちばんよくわかっているはずだ。
Jリーグ随一のあつい応援でしられる
レッズのサポーターにとって、
ことしはしんじたくないような
ひどいいちねんだったことだろう。
J2から昇格したクラブが優勝するのは、
19年のJリーグの歴史ではじめてのことらしい。
運がよくてたまたまそうなったのではなく、
柏は優勝にふさわしいたたかい方を
1年をとおしてつづけることができた。
カウンターねらいの守備的な試合はこびではなく、
みていてたのしいサッカーだった。
柏レイソルの優勝と、
それに値する内容のサッカーに
すなおにおめでとうをいいたい。