配偶者の実家がある掛合に帰省する。
掛合は元総理大臣の竹下登氏が生まれた町というよりも、
いまでは「秘密結社鷹の爪」の吉田くんのふるさと
吉田町(以前は吉田村だった)のとなり町としてしられている。
そして、ややこしいことに、
掛合のとなり町の三刀屋にあるスーパーでは、
「特製 鷹の爪麺 吉田くんらーめん」
をかうことができるのだ
(吉田町で「吉田くんらーめん」を販売しても、
あまりにも田舎町なので
よほどコアなファンでないかぎり、
わざわざかいにでかけることはかんがえにくい。
いちばんちかい販売拠点として
この三刀屋のスーパーがえらばれたのだろう)。
どこが「吉田くんらーめん」なのかというと、
「鷹の爪団」らしく「鷹の爪」、
つまり唐辛子を麺にねりこんであるところが
「鷹の爪 麺」のゆえんであり、
透明な袋からみる麺(乾麺)は、
たしかにうっすらと赤く、
唐辛子がはいっていることがみとめられる。
味のほうはというと、
とくにひどくはないけど、
かといってわざわざ唐辛子をねりこんだことによって
おいしさがはげしくましたというわけでもない。
この、めざしていた目的を
自然にはずしてしまうところが「鷹の爪 麺」
らしいといえばいえる。
2食いり600円もするので、
気がるにかうには少々たかく、
ものめずらしさから「鷹の爪」のファンが
おみやげとしてかいもとめるくらいではないか。
とはいえ、地元産の製品がならべられているコーナーに
たくさんつまれているので、
あんがい根づよい愛好家が存在するのかもしれない。
少年のようにみえる吉田くんは、
じつは24歳の青年であり、
「しまねスーパー大使」にもえらばれて
島根県の知名度をたかめる任務にもついている。
彼がなぜ、ふるさとの吉田村(当時)をはなれたかは
あかされていない。
この「吉田くんらーめん」のなかにはいっている
フォーチュン・クッキーに
その詳細がかかれている、というウワサは
もちろんまちがっている。