大阪女子国際マラソンをみる。
トラックランナーとしてのスピードをもつ
福士に注目があつまっていたが、
重友が26キロでぬけだすとそのまま独走をつづけ、
2時間23分でゴールした。
168センチという身長をいかした
のびのあるきれいな重友のフォームが印象にのこる。
30キロをすぎると表情はくるしそうになるものの、
はしりのリズムはかわらない。
ひとりでレースをつくり、安定したはしりを
さいごまでつづけた気もちのつよさはみごとだった。
じゅうぶんな量を練習でこなしたので、
距離についての不安はなかったそうだけど、
それでも2回目のマラソンで15キロを独走するなんて
なかなかできることではない。
優勝インタビューでははずかしそうに、
でもうれしさを素直にあらわして
質問にこたえているところがすてきだった。
はやいペースでレースがすすんだとはいっても、
福士にとってそれほど無理なスピードではなかったはずなのに、
25キロでガクッと失速してしまった。
しっかり準備をつんでいても、
その日の気象条件や自分のコンディション、
それにレースによって順位あらそいなのか、
タイムをねらう展開になるのかがちがってくる。
それまでかろやかにはしっていた選手が、
ある時点できゅうにスピードがおち、
集団からおいていかれるところをみるたびに
距離がもたらすマラソンの非情さをかんじる。
それがまたマラソンの魅力だ。
CMとしてながれる「日東電工社員マラソン」がおもしろかった。
メインスポンサーの日東電工が
2010年からはじめているシリーズなのだそうで、
本レースと平行するように社員マラソンおこなわれて、
作業服の日東電工社員(たぶん)がマラソンコースをはしる。
レースがすすむにつれておこる
いろいろな出来事がそのままCMとなり、
日東電工という会社の
たのしそうな雰囲気がつたわってくる。
きょねんのCMをみてみると、
1人の社員が競技場にかけこんできて、
ゴールかとおもったら遅刻してやっとスタートするところだったり、
エイドステーションで水をとりそこねた女性職員に、
上司らしいひとが自分が口をつけたストローつきのコップをわたすと、
その女性はなかなか口をつけることができず、もてあましてる、
という2つがよかった。
「日東電工は、みんなでなかよく
大阪女子国際マラソンを応援しています」なのだそうだ。