生活介護でもちつきをする。
理事長が何年かまえに個人的にかったうすときねをかりて、
毎年何回かのもちつきが恒例となっているのだ。
今年の冬はこれで2回目で、
きょうは1升のもち米をついた。
つきあがった半分のもちに黒豆をいれ、かきもちにする。
できたてのおもちを
大根おろしとしょうゆの味つけでいただいた。
いろいろ準備はたいへんだけど(わたしはやってないが)、
やればたのしいし、おいしい。
配偶者の実家が掛合にあり
(鷹の爪団の吉田くんのふるさと吉田村のとなり町)、
お正月にかえったとき、
「松江ではもちつきをする家があるか?」
と義父にたずねられた。
「ほとんどないけど、会社の代表が
毎年かならず家でもちつきをしています」とこたえる。
ほんとうに、いったいどれだけの家がもちつきをしてるのだろう。
理事長の家は、ものすごく少数派、
もしかしたら0.1%よりもすくない一家なのかもしれない。
もうすぐテレビ局からの取材があるはずだ。
掛合のもちつきをきくと、ずいぶん田舎町なのに、
いまではほとんどする家がないそうだ。
もちつきどころか、米つくりもしらない子がおおく、
義父たちのグループが学校にでかけて
「稲作体験」をさせているという。
町なかの学校じゃあるまいし、
そこらじゅうが田んぼだらけの掛合で
なぜそんなことをするのだろう。
家の田んぼを手つだわせればいいだけなのに。
稲作地帯にあるこの町で、米つくりの文化が
ガラガラとくずれている状況をしった。
掛合だけが特別なわけではなく、
にたようなおおくの町で、
こうやって子どもたちが
米つくりにふれないでそだっているのだろう。
都会のひとが Iターンとかいって
田舎ぐらしをはじめる例をよくきくけど、
ちがうみかたをすると、都会へむかうひとがおおいからこそ
そうした現象がなりたつのだ。
農村はこれからどうなっていくのだろう。