12月にはしったチェンマイマラソンのサイトに、
ゴールしたときの写真がアップされた。
年齢枠別に、エントリー順でならべられている。
タイムはレース後1週間でもう一覧表になっていた。
ゆるくて気らくに参加できた大会運営ながら、
こういうところはきちっとやってくれたのでありがたい。
わたしは50歳以上のクラスで、
65人中39位という成績だった。
1番はやいひとが3時間16分で、
おそいひとは6時間53分。平均は4時間44分だ。
日本人のランナーはわたしをふくめて3人のようだ。
わたしの写真は、すごく足がおもたかったにしては、
なんともない顔をしてゴールしている。
全然つかれているようにはみえない。
もう一回マラソンをはしれそうなくらい余裕がある。
この、ゴールのときの表情は、
タイムとあまり関係がないようだ。
どちらかというとおそいひとのほうがニッコリわらっている。
まあ、たいへんなおもいをしてながい時間はしってきたのだから、
ゴールをするときには自然と笑顔になるのかもしれない。
『BORN TO RUN』のなかで、
ニューヨークシティマラソンを材料に、
加齢による走力の変化がとりあげられている。
それぞれの年齢別に平均タイムをならべていくと、
19歳からだんだんはやくなってゆき、27歳でピークをむかえる。
それ以降は年齢とともに、当然しだいにおそくなっていく。
それでは、19歳とおなじタイムまでさがるのは、
何歳になったときか?というのが『BORN TO RUN』での質問だ。
19歳から8年かけてピークにたっしたのだから、
おそくなるのもおなじ年月として、27+8で35歳?
いやいやぜんぜん。
それがなんと64歳だというからすごい。
このことから、長距離ほど年齢がすすんでもちからがおちない競技はない、
と『BORN TO RUN』では強調している。
ほんとうだろうか。
レースによって平均タイムはずいぶんちがうので、
どのレースをとりあげるかで数字はいくらでも操作できる。
ホノルルマラソンの平均タイムはすごくおそいし、
制限タイムがきびしい大会では
当然それだけ平均タイムもはやくなる。
もしかしたら、この大会に出場した19歳のランナーが、
たまたま初心者がおおかったのかもしれない。
よく訓練された64歳と、
ぜんぜんはしりなれていない19歳をくらべても意味がない。
とはいえ64歳でも19歳とおなじ走力をたもてるといわれると
わるい気はしない。
それだけマラソンは、わかさよりも経験がものをいう場なのだろう。