居宅介護にはいっていた職員が、事務所にかえってくるなり
「春やすみがあけたら、むつかしくなるとおもっていた」ときりだした。
幼稚園にいきたくないので、
いろんなことをいってまわりをこまらせるのだそうだ。
はなしをきいていると、支援にはいっている利用者についてのことではなく、
その妹さんへの対応についてだった。
発達障害で、ほかの子がしていることをゆるせなかったり、
面とむかって相手が傷つくようなことをいったりするという。
障害をもつ姉について否定的なみかたをするので、
両親としてもすべてをうけいれることがむつかしくなってくる。
お母さんにしたら、その子のことがだんだんわからなくなるし、
そうなればなったで、我が子をみとめられない自分がいたらない親におもえて
気もちがおちこんだりされるそうだ。
発達障害の専門機関にもかよっているが、
すぐに解決むけてうまくうごきだすようなことではない。
お母さんへの支援もふくめて
いろいろな機関がかかわっていくことが必要となるケースだ。
わたしだったらなにをはなせるだろう。
両親や幼稚園、それに専門機関も、
それぞれができるだけのことをしていても、
だんだんこじれた状況になっている。
一発逆転をねらえるスーパーな裏技はない。
「大丈夫ですよ」なんて気やすめは絶対いえないし、
参考となるいいモデルをしっているわけでもない。
我が子のためならなんでもこころみたいとねがう親にとって、
必要なのは正確な知識をもつ専門家であって、
中途半端な技術しかない支援者はぜんぜんおよびでない。
放課後等デイサービスも、おもな利用者は
発達障害をもつ子どもたちが予想される。
わたしたちにできることは、
できるかぎり本人と保護者のちからになれるように、
いろいろなケースを想定しての、最良な準備で開所にのぞむことだ。