クッキー班のメンバーで、カラコロ工房にあるパン屋さん「パサージュ」へ。
それぞれパンとのみものを注文してテーブルにつく。
わたしは常連客といっていいほどこの店にきていて、
店長も奥さんも、コアな『鷹の爪団』ファンであることをしっている。
かるい挨拶のつもりで
「『鷹の爪』はもうテレビでやらないんですか?」とたずねた。
なんと、やっているという。しかも金曜日というからきょうだ。
「え〜!!」とおどろいて、さっそくみようとおもったのに、
夕ご飯つくりにおわれてみのがしてしまった。
ネットでしらべてみると、
3ど目のテレビシリーズということで、
4月から毎週金曜日の6時20分からはじまっている。
それがなんとNHKの「Eテレの『ビットワールド』内」だ。
番組の予告では、吉田くんと総統が、
NHKであること、夕方の放送であることをなんども強調している。
「鷹の爪」の世界がなつかしくなり、
ユーチューブで『鷹の爪外伝むかしの吉田くん』をみる。
「世界征服しかしとらんのに
どうしてこうちらかるんだ」と総統がぼやいているそばで、
吉田くんはアルバムをみてさぼっている。
10年まえの自分がのっているといい、
総統がのぞきこむと
獰猛な宇宙人が吉田くんの相棒のカズオの足をかじっている。
「いったいこれはなんじゃね〜」と総統がわけをたずねると、
「はなせばながくなりますよ」
「1クールくらいいっちゃいますよ」と吉田くんはもったいぶるけど、
「1クールくらいいっちゃおうよ!」と総統もノリがいい。
そこから吉田くんについてのむかしばなしがはじまった。
「獰猛な宇宙人」がはなすことばを吉田くんはふつうに理解する。
「出雲弁と宇宙語はきわめてちかいといわれている」そうだ。
『鷹の爪外伝むかしの吉田くん』は8つの短編からできていて、
それぞれのはなしが小泉八雲やヤマタノオロチなど、
島根の有名な歴史や土地を宇宙人に紹介するつくりになっている。
ひさしぶりに吉田くんのいいかげんさにどっぷりひたり、
ちかごろのわたしは、
吉田くん流のかろやかさをわすれていたことに気づいた。
こうやって、ときどき『鷹の爪』をみることは、
精神のバランスをたもつためにも
かかしてはならないようだ。
ついでにみた「ヤマハVOX」のはなしをみると、
影響されてすぐに「ヤマハVOX」がほしくなった。
わたしには『鷹の爪』は劇薬すぎるのかもしれない。
わすれないうちに、来週の番組の予約をいれた。