2012年07月13日

『となりのトトロ』(1988年・宮崎駿監督) いまさら、でもやっぱりトトロ

今週の金曜ロードショーは『となりのトトロ』。
ビデオをもっているのに、こうして放送されるとついみてしまう。
トトロがすきな、たとえば就学前の子どもたちは、
ビデオとテレビをどうつかいわけているのだろう。
この作品については、おもうことがたくさんありすぎて
かえってなにもかけなくなる。

わたしがすきなシーンは、
・オープニング。
・ひっこしてきた家をさつきとメイが探検するところ。
・まっくろくろすけのひっこし。
・メイがミンたちをおいかけるところ。
・バス停でお父さんをまっているとき、
 トトロがジャンプしてものすごい雨だれがおちてくるところ。
・庭にうえた木の実を、トトロとさつきたちが
 おまじないのおどりでおおきくするところ。
・ねこバスが目からのライトを
 いろんなな方向にとばしながら
 めちゃくちゃにかけまわるところ。
・お母さんの一時退院がのびたことに気おちするさつきと、
 なきじゃくるメイ。
・いなくなったメイを、さつきがさがすときの夏のゆうぐれのうつくしさ。
 さつきのこころぼそさ。
・池でみつかったサンダルがメイのではなかったとしり、
 安心して気がぬけるさつき。
・こまりはてたさつきがトトロにたのむと、トトロがねこバスをよんでくれる。
 これでもう安心、というときのたのしい音楽。
・エンディングで、お母さんがかえってきたときのしあわせそうなメイとさつき。
・お母さんがかえってきたことで、
 子どもらしくあそびまくるさつきとメイ。

あー、おれもトトロみたいになんにもしないで
巨木のくぼみにねっころがっていたい。
(そうしていることがトトロの存在意義だ。
水戸黄門みたいに悪をこらしめるのがトトロの役わりではない)。
こまっている女の子をときどきたすけるくらいはしてもいいけど。

プロデューサーの鈴木さんによると、
トトロをつくっているときの宮崎さんは
とてもたのしそうだったという。
子どもたちの反応をおもいうかべ、
トトロとねこバスに、すきなようにうごかしたのだから、
そりゃさぞかしたのしかったことだろう。
鈴木さんにいわせると、宮崎さんの最大の功績は、
日本じゅうの子どもたちに
トトロの存在をしんじこませたことなのだそうだ。

日本の子どもたちは、サンタとおなじように
この世界にトトロがいることを当然のこととおもっている。
たしかに、そうでない日本より、トトロのいる日本のほうがずっとゆたかだ。

posted by カルピス at 23:16 | Comment(0) | TrackBack(0) | 宮ア駿 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする