女子サッカー日本対スウェーデン。
とくに後半にはいってからは、
ずっと日本がせめつづける。
スウェーデンの選手たちにつかれがみえはじめ、
日本がセカンドボールをぜんぶひろう。
枠内シュートが何本もつづき、もうすこしではいりそうなのに、
決定的チャンスがことごとくきまらない。
相手のゴールキーパーがとくにすぐれていたわけではない。
シュートコースが限定されていたり、
ボールがもうひとつひっとしなかったりで、
何回やってもうまくいかない。
きめるべき時間帯にきめておかないと、
という、サッカーでよくいわれることばが頭をかすめる。
これだけせめつづけて、もしまけたらもったいないが、
サッカーではしばしばおこりうる。
試合間際にはスウェーデンも猛攻をしかけてきて、
日本が懸命にしのぐ試合展開になってしまった。
けっきょくスコアレスドローとなり、
31日におこなわれる南アフリカ戦まで
グループリーグ突破はおあづけとなる。
ひきわけがきまると、スウェーデンの監督は
うれしそうに佐々木監督と握手をかわしていた。
そのあとも、ニコニコしながら日本の選手たちと握手をし、ことばをかわす。
男女をつうじて、これだけいい笑顔で
相手選手をたたえる監督をはじめてみた。
スウェーデンにしても、あれだけせめていたのだから
(後半のシュート数、日本9本・スウェーデン8本)、
けしてひきわけが最良の結果ではなかったはずだ。
それでもああいう態度がとれるのは
よほどの大人物なのか。
勝った時よりも、こういうときに
ほんとうの人柄がでるのかもしれない。
日本の佐々木監督も、名監督であるとともに、
どこにだしてもはずかしくない名優でもある。