なんでか『放課後』っていい言葉だよね」という話題になった。
というはなしがでてきた。
「放課後」と聞いただけで、切なさと甘酢っぱさと冒険へのときめきと若干のいかがわしさが想起さえるもんね。すばらしいよ。
とあるからべたぼめだ。
わたしも、放課後ということばにいいイメージをもっている。
学校がおわってからが、ほんとうの自分の世界がはじまるという、
のびのびした自由な雰囲気をかんじる。
漢字をなるべくつかわないわたしだけど、
「放課後」の字面には文句がない。
ほんとうに、だれがかんがえたことばなのだろう。
しかし、わたしがとりくんでいるサービスは、
残念ながら「放課後等デイサービス」といって、
放課後のあとに「等」がついている。
「放課後等」なんてふつうだれも口にしない。
いかにも行政用語というにおいがするので、
ふだんはなすときは「児童デイサービス」と、
以前の名称をつかうようにしている。
以前の児童デイサービスは、未就学の子も利用できたのが、
「放課後等」にかわったことで、完全に就学児童だけが利用対象となった。
厚労省は、「等」をつけることによって
「放課後デイサービス」とはちがうことを印象づけ、
なにかをしばろうと、あるいはぼやかそうとしたのだ。
ふつうにかんがえると、放課後だけでなく、夏やすみなどの
長期休業にも利用できますと、という意味なんだろうけど、
もうすこししたら、なにかとんでもない解釈が幅をきかせてたりして。
放課後の時間となり、やっと学校がおわってホッとしている子どもたちに
あまりストレスになることをおしつけたくはないので、
ピピではすこしの自立課題のあとは、
おやつと休憩がおもな活動という、
老人のデイサービスみたいな中身になっている。
ほかの子どもたちがあそびに夢中になっている時間なので、
障害児だからといって「みまもり」や「訓練」なのではなく、
あそびにひたることができればそれがいちばんだ。
いまはまだ自分からおもちゃをたのしもうとうごく子はいないが、
メンバーによっては大人たちがなにも手をださなくても
あそびまくる場面がでてくるだろう。でてきてほしい。
なんといっても放課後のデイサービスなのだから。