2012年10月08日

文部省体力調査へのおじさん(後期中年)からの反論

体育の日の恒例として、
今年もまた文部省による体力調査の結果が新聞に紹介されている。
みだしは「運動なし20代=運動あり40代」で、
「運動をしない20代前半の体力は、
ほぼ毎日運動をする40代後半レベル」ということだ。
この表現に、50代前半の中年としてわたしはひっかかった。
ニュアンスが、若者のほうにおかれていて、
運動をしないと中年なみのなさけない体力になりますよ、
といっているかんじでおもしろくない。
運動をしている中年側からいわせてもらうと、
なにもしない20代とおなじだなんて、ふざけてもらってはこまる。
この体力調査は握力・垂直とび・50メートル走など、
瞬発力をみる種目ばかりで、
持久力をふくめた総合的な体力をあらわしてはいない。
簡単に調査ができるように種目をえらんでいるそうで、
たしかになんらかの数字はでてくるだろうが、
いかにも調査のための調査であり、
それがしめす数字からよみとれるものはなにもない。

都道府県別の調査結果が何年かまえに発表されたことがあり、
都会の子どもたちよりも田舎でそだつ子どもたちのほうが
体力にすぐれるはず、と予想されていたのに、
結果はそうなってはいなかった。
地方都市は車がおおく、安全にあそぶことができないとか、
都会の子のほうがととのったスポーツ環境にあるとか、
いろんなことがいわれたけど、たしかなことはなにもわからない。
すべての発言は想像でしかなく、
わたしがおじさんのヒガミみたいなことをかくのと
にたりよったりだ。
なんでこんな調査がいつまでも
もっともらしくおこなわれているのか理解にくるしむ。

そもそも体力とはなにか。
体力というときにわたしがおもいえがくのは
瞬発力・柔軟性・筋力・持久力であり、
文部省の調査でもいちおうそうなってはいるけれど、
その種目はそれぞれのちからを正確に反映しているだろうか。
また、簡単に実施できることばかりを重視すると、
実施方法と記録のとり方によっては、
数字に信ぴょう性がなくなってくる。
ここはどうしても記録員の質をたかめるために
統一された研修が必要になってくる。
調査対象も、裁判員制度のように、
各年代から無作為にえらばなければ、
正確な数字を得ることができない。
ケガに気をくばって、じゅうぶんな準備のもとに
あらゆる面の体力をしらべてほしいものだ。

あんまりこまかくやりすぎると、
国体やオリンピックみたいになってくるので、
たとえばドッジボールを体力調査の正式種目としてとりいれ、
年代別・都道府県別で対戦すると
総合的な体力をより正確につかめるのではないかとおもう。
島根県は、U-20がよわいのに、U-50ではトップレベルだったりして。

posted by カルピス at 21:24 | Comment(0) | TrackBack(0) | スポーツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする