2012年11月10日

ヴィッセル神戸の西野監督解任を残念におもう

ヴィッセル神戸の西野監督が解任された。
西野氏は、おもうような結果のだせなかった前任の和田昌裕氏にかわり、
5月19日からヴィッセル神戸に就任している。
しかし、西野氏が指揮をとってからもパッとしない状況がつづき、
11月7日におこなわれた横浜F・マリノス戦で1-2とやぶれたことで
降格圏まですぐそこという15位となった。
翌8日にクラブ側が西野氏の解任を発表し、
のこり3試合はヘッドコーチの安達亮氏がひきつぐことになる。

今回の監督交代にあたって、ヴィッセル神戸の叶屋宏一社長がかたった

「9戦勝ちなしは交代に値するという判断」

についてフモフモ氏がくわしく分析している。
フモフモ氏が「9戦勝ちなし」という例を
2011年のシーズンについてしらべてみると、
J1・J2をつうじ7回しかおこってないのだそうだ。
それほど「あまりない状況」であり、
たしかに「交代に値するという判断」があっても
不自然ではないかもしれない。
のこり3試合で15位というあとのない位置においこまれ、
どうにかして残留をはたそうというのがクラブ側の判断だ。

しかし、なんといっても実績のある西野氏である。
せっかく監督にかつぎだすことに成功したのに、
この時期での解任はもったいなくはないか。
神戸は毎年中位から下位という位置に
安定してとどまってきたチームであり、
ここらで優勝やACLへの参加をあらそえる力をつけたい、という
クラブ側のおもいがあったはずだ。

今シーズンのヴィッセル神戸は
ガンバから橋下と高木、鹿島から田代と野沢を獲得し、
新体制がはじまってからも日本代表の伊野波がくわわっている。
ザッケローニ代表監督も、今シーズン注目するチームとして
ヴィッセル神戸の名前をあげていた。
しかし開幕から3勝5敗とつまづいたことで
西野氏が監督としてまねかれたという経緯がある。

この解任について西野氏は、クラブハウスでの取材
非常に誠実なうけこたえをしており、
人としてしっかりしたかんがえをもつ、
貴重な監督だったことがうかがえる。
すべての責任を自分でおい、
けしてクラブや選手のせいにしてにげようとはしない。

「クラブとしては残留という目標があったとはいえ、
監督が就任された際は、ある程度、
長期的にクラブを見てほしいという話だったと思います」
という質問にたいし、

「それは契約ですからね。確かに、時間はいただきましたし、
自分もそういう中でチームを作れればなと思っていました。
ただ現実的に始まってみると、
自分が思っているような猶予はないんだな、と思いました」


別の質問には
「1年に2回退団するとは思わなかったですね。
10年やっていながら1年で2回というのは」

と、いまの状況に呆然となっている。

クラブをさるくやしさについても
「それはもちろん…ちょっとあり得ないですからね。
ただ、どうにもできないという…。だから、とにかく今は、
今回のクラブの決断がチームにプラスになってくれれば本当にいいなと思っています」

この交代が、ヴィッセル神戸にとって、
またJ1の残留あらそいにたいして、どんな影響をもたらすかみまもりたい。
西野氏をきったガンバ大阪は、現在16位と低迷し、
その西野氏をまねいたヴィッセル神戸が15位と、
西野氏にとってたいへんなシーズンとなってしまった。
西野氏の能力が、今後ともサッカーの発展のためにいかされていくことをねがっている。

posted by カルピス at 20:05 | Comment(0) | TrackBack(0) | サッカー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする