2012年12月02日

箇条がきにするとわるくない男なのに

角田光代の『薄闇シルエット』をよんでいたら、
いっしょにくらしている男が、
家事を全然やらないのでわかれた、という箇所にさしかかった。
そういう例をきくたびに
「わたしならなんでもやるのに」と歯がゆくおもう。
もしわたしが仕事をしていなければ、
専業主夫として炊事・洗濯・掃除をぜんぶやってもいいし
(やしなってくれるなら)、
ふたりともはたらくのなら
できることを分担というやり方でもいい。
家事や身のまわりのことができない男なんて、
角田光代の本みたいに、ほっとけばいいのだ。

以前からうすうすかんじていたことだけど、
自分の特徴を箇条がきにすると
わたしはすごくいい男のような気がする。

・タバコをすわない
・お酒はたしなむ程度
・かけごとをしない
・家事しごとをいとわない
・ネコをかわいがるのがじょうず
・あまりこまかいことをいわない

でも、それらは女性にとってあまり重要でない項目のようで、
これまでの人生でたかい評価をうけたおぼえがない。
そんなことよりも、「高収入」という条件が
なによりも強力なカードとなっているのだろう。

以前ほとんど初対面のひとから、しかも2人に、
「おみあい」みたいなことをもちかけられたことがある。
しりあいの女性に紹介したい、というもので、
けしてあやしいひとからの提案ではなかった。
町をあるいていても、道をきかれることがおおいので、
きっとわたしは「わるいひとではない」
という雰囲気をにじませているのだろう。
そして、だんだんわたしの実情をしるにつれて
マイナスにみえる部分がふえるのだと分析している。

また、いい情報だけでなく、わるい面を箇条がきにすると
魅力がいっきになくなっている可能性もある。

・あまりあかるい性格とはいえない
・なんだかんだいって自分のことを大切にしすぎ

でも、もちろん程度問題だけど、
どちらもそう極端ではないとおもってはいる。

客観的にいって、決定的にかけているのは
安定した高収入と長期的な将来展望だ。
すぐに仕事をかえるわけではないが、
かといってずっとつづける根気づよさもない。
突然「仕事をやめる」なんていいだしかねないあぶなっかしい男は
女性にとってパートナーの対象外なのかもしれない。

ただ、わたしはおおくの女性にたかい評価をうけたいわけではない。
なかにはわたしのよさ(あるいは「わるくなさ」)に
もうすこしたかい点をつけるひとがいてもいいだろうに、
というささやかなねがいをもっているだけなのに。

ありえるのは、
本人が気づいていないだけで、家事や悪癖うんぬんよりも
じつは人間的にぜんぜん魅力がない、という残念な事態だ。
もしそうなら、いまさらどうしようもないので
あきらめるしかない。

「人生はトータルだ」と
かのオシムさんがおしえてくれた。
人生のおわりにはちゃんと勘定があうように、
これからのわたしはジワジワと
「わたしのよさ」をみとめられるようになるだろうか。

posted by カルピス at 18:19 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする