2012年12月15日

『本の雑誌1月号』2012年のベスト10

『本の雑誌1月号』は
2012年のベスト10特集だ。
いつものように社員がお気にいりの本を推薦しあい、
あげられた本についてバランスをかんがえながら10位までをきめる。
ノミネート(というほどおおげさなものではないけど)された作品には
わたしがよんでいるものがなかった。
この1年間、いかに新刊書をよんでこなかったかがよくわかる。
それぞれの本のセールスポイントがあつくかたられており、
2冊をさっそくアマゾンで注文する。

『売れる作家の全技術』(大沢在昌)については

発人 これを読むと小説の読み方がかわるんだよね。
営A 明らかに変る。読んでいる小説がなぜつまらないのかという
   理由がよくわかる。
   視点がぶれているとかね、すごく具体的なの。

『ピダハン』(D=L=エヴェレット)は

営A オールタイムワンです。
   宣教師であり言語学者のようなひとが
   アマゾンの奥地に入っていくんですけど、 
   いろんな意味で驚きの連続。
   これがなければ2012年の読書界はないというくらいの本です。

なんてかかれると、すぐによみたくなる。

今年はあまり本をかわず、よむ量もへってしまった。
とても2012年のベストをかたる資格はないけど、
むりにベスト3のできごとをあげると

1 角田光代の本をよみはじめる
2 東直己の「ススキノ探偵」シリーズをしる
3 『BORN TO RUN』をよんだこと

ということになり、
いずれも今年発売された本ではない。
「よんだなかで」のベスト1は、
樋口毅宏の『さらば雑司ヶ谷』だった。

角田光代のおもしろさをなんでいままで
しらずにきたのだろう。
このひとの本は「はずれ」がない。
どの本もそれなりによませるし、
いいものはとびきりすごい。
「ススキノ探偵」をよむと、つい酒をのまずにおられなくなり、
きまって二日よいにくるしむということをくりかえした。
『BORN TO RUN』はよむおもしろさとともに、
自分でもはしってみようという気にさせてくれる本で、
おかげでいまも長距離のランニングをつづけるられている。
3つのあたらしいおもしろさにであえたのだから、
2012年はまあまあの年だったのかもしれない。
来年はいよいよ電子書籍をためしそうな予感がする。

posted by カルピス at 17:13 | Comment(0) | TrackBack(0) | 本の雑誌 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする