2013年01月14日

「フルマラソンを3ヶ月で」あんがいなまけても大丈夫みたい

フルマラソンを3ヶ月ではしれるようになる、
という番組をやっていた。
4月から9回にわけて放送したものを、
一挙に再放送したものだ。
金哲彦さんの指導をうけ、
タレントの野々村真さんと時東あみさんが
フルマラソンを体験する。
時東さんははじめてのマラソンで、
野々村さんはずっと以前に挑戦し、
そのときは5キロでリタイヤしたという。

すこしずつはしることになれていくメニューで、
時速6〜8キロとすごくゆっくりのペースだ。
その日の練習をおえると、次回の練習日までの課題として、
金コーチから2人に宿題がだされる。
だいたい3回の練習にとりくむというもので、
そのうちの2回は1時間走、
1回は90分のLSDのことがおおかった。

この宿題をけっこう2人ともいいかげんにしかやってこない。
とくに野々村さんは確信犯で、
番組中は調子のいいことをいってるくせに、
なんだかんだいって宿題をやってこない。
金コーチがしぶい顔をして、そして残念そうに、
「こんどはぜったいやってきてくださいよ」と念をおされるのに、
あいかわらずこりない。
やる気がありそうなことをいうけど、
調子ばかりよくて実行がともなわない。
でもまあ、こんなひとでも大丈夫、という意味ではいい生徒だ。
きちんときめられたメニューをはしるひとばかりだと、
優等生でないとフルマラソンを完走できないことになり、
番組をみているひとがつらいだろう。
「やりませんでした」はかっこわるいから、
やったことにして
練習記録表を提出することもできるのに、
ふたりともわるびれずにスカスカの記録表をだす。
皮肉でなしに、ほんとうにエライ。

2時間走(15キロ)にとりくんだ練習日には、
野々村さんがつかれはててヘロヘロになる。
感想をきかれて

「本番はまだまだこれよりずっとながい距離をはしるのだとおもうと、
すごく不安がひろがってきました」

というのが正直でいい。
あなたが宿題をずっとなまけてきたからでしょ!、
とつっこみたくなる。

番組みているうちに
はしるのがたのしそうでうらやましくなる。
お天気の公園を、すぐれた指導者のもとで
いっしょにはしりたい。

本番は、4月におこなわれる徳島マラソンだ。
当日ははげしい雨と風で、
最悪といってよいコンディションとなる。
野々村さんは5時間、時東さんは6時間を目標にスタートした。
調子がいいとおもっても、20キロまではおさえるように、
2人ともQちゃんからアドバイスをもらっている。

番組では、雨と風のなかをはしるふたりを
カメラがずっとおっている。
折り返し点で時東さんの右ひざがいたくなってきた。
野々村さんは前半おさえていたぶんまだちからがあり、
後半からペースをあげてくる。
後半からはむかい風になった。暴風だ。
まえにすすむのがいかにもくるしそうにみえる。

「苦しまなければ、
よいことは絶対に起こらない」

というカズのことばをおもいだす。

40キロまではしったとき、
アナウンサーが、

「2人ともからだは限界。あとは気力しかない」
とはなす。
よくきくセリフだけど、マラソンでここまでくると、
ほんとにそうなってくる。
そうやって、フラフラになりながらもゴールをめざす2人がうらやましかった。

野々村さん4時間54分、
時東さん4時間55分と、
悪天候のなか、りっぱなタイムで2人ともぶじ完走した。

「マラソンをはしれば
人生が変わります」

と、金さんがきっぱりと視聴者によびかける。
あれだけなまけても(失礼)
3ヶ月でフルマラソンができたのだから、
みてるひとはかなり勇気づけられたのではないか。
わたしもみていてたのしかったし、
いっしょにはしりたかった。

わたしがチェンマイマラソンをはしったのは1年まえで、
それからつぎの目標を設定できずにいる
(パリマラソンへの参加をいつにするか、
まだきめていない)。
どんなレースでもそれなりにくるしくて、
そしてよろこびをあじわえるのだから、
こまかいことをいわずに
手ごろなレースに参加すればいいんだ、という気になった。

posted by カルピス at 17:59 | Comment(0) | TrackBack(0) | スポーツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする