10年くらいまえから、
くつしたをかさねてはいている。
一足目に絹製の5本指くつしたを、
そのうえにもめんのごくふつうのくつしたをはく。
冬には、このうえにもう一足、あつでのくつしたをはくので
全部で3枚ということになる。
ひえをふせぐのにいいということをきいたのが
きっかけだったとおもう。
ためしてみるとたしかにあたたかく、
足がよろこんでいるのがわかる。
冬のさむい日でも、ふとんのなかで
足のつめたさになやむことがない。
夏はあつくてたいへんかというと
絹のくつしたを1枚目にはいてるせいか、
ぜんぜんそんなことはなく、
かえって快適なぐらいだ。
かさねてはくのがあたりまえになると、
それまで1枚だけのくつしたでしのいでいたのが
しんじられない。
それだけわかかったということもあるのだろう。
いまや冬にはズボン下が手ばなせないのとおなじように、
3枚のくつしたがわたしの冬をささえている。
絹+もめんというくつしたのかさねばきには、
毒だしという効果もあるのだという。
たしかにはきだしてしばらくは
絹のくつしたのいたみが異常にはやかった。
すぐに親指やかかとの部分がうすくなり、やぶれてくる。
それだけ毒素をだしている証拠、と
絹のくつした健康法では説明されている。
こまるのは、冬に3枚のくつしたをはくと、
それまでのシューズではきゅうくつなことがおおいことと、
ひとまえではだしになるときに、
ちょっとひとさわがせなことくらいか。
このごろは5本指のくつしたをはいているひともおおく、
そのうちあまり気にならなくなった。
洗濯物がふえるのはたいへんそうだけど、
洗濯機がしてくれることなので、
たいした手間ではない。
かさねばきしたときのシューズとして、
アディダスのシューズが、わたしにはぴったりくることがわかった。
くつしたが2枚のときも3枚のときも、
きゅうくつさをかんじさせないで足がおさまる。
みためはおおきくないのに、
冬用のぶあついくつしたをはいていても、
なんとなく足になじんでしまう。
たまたまそのシューズとの相性がよかったのか、
アディダス社の特徴なのかはわからない。
もしアディダスのシューズ全般にいえるのなら、
くつした健康法の実践者にはありがたい存在だし、
アディダス社としてもピーアールできるのではないか。
4枚をかさねてはくというやり方もあるそうで、
さくらももこさんがエッセイのなかで紹介していた。
はじめて4足くつしたという存在をしったときに、
なにかあたらしい宗教をすすめられたみたいな、
気味のわるさをかんじたそうだ。
たしかに4枚のくつしたとなると、かなりものものしく、
健康法というより生き方という域にはいってきそうだ。