2013年04月28日

『常識を疑うことから始めよう』「思い込み」をほどいてくれる24の名言

『常識を疑うことから始めよう』
(ひすいこたろう×石井しおり・サンクチュアリ出版)

「『常識を疑うのは、もっと自由に人生を創造するためです』」

「常識は『思い込み』にすぎない」

この本は、「思い込み」をほどいてくれる
24の名言とエピソードからなっている。
それぞれの名言に線をひきまくってよんだので、
どこが重要なのかわからないという
嘉門達夫の「小市民」状態の読書となった。
わたしがブログで本を紹介すると、
自分の感想よりも引用だらけという
かっこわるいものがおおい。
今回もまた、というか、ひらきなおって、当然というか、
引用ばかりになってしまった。

「稼ぎたければ、働くな」として、
常識はずれな会社として有名な、未来工業の創業者、
山田昭男さんが紹介されている。

未来工業の社内ルールがすごい。

「報告、連絡、相談禁止。
残業禁止。
ネクタイ禁止。
上司は部下に命令禁止。
ノルマ禁止。
携帯電話禁止。
年間休日140日(正月休みは20日間など、休日数日本一)。
育児休暇3年」

日本の会社で経常利益が4000万円以上ある会社は、
わずか3%しかないのだそうだ。
山田さんは、常識どおりにやったら
もうかる会社はたった3%というなら
「ならば、常識の逆を行こうじゃないか」
ときめたという。

「他の会社は当たり前のように残業をするらしい。
ならば、未来工業は残業禁止」

「未来工業は、現在、営業所が28ありますが、そのうちの25ヶ所は、
山田さんが知らない間に営業所ができたといいます。
なぜなら、ホウ・レン・ソウ禁止だからです」

「未来工業の本質はどこにあるのか?
常識の逆を行くことが本質じゃないんです。
未来工業では、社員がやりたいと思ったことは、
すぐにやることができます。
相談、報告禁止だからです。
やってみてダメならやめればいい。
それは逆に言うと、
自分でちゃんとひとつひとつ考え抜けということです」

未来工業のライバル企業はパナソニックで、
「そんな強敵としのぎをけずりながら、
未来工業は休日数日本一のうえ、残業も禁じられている。
こんな不自由な環境(笑)のなかで、
勤務時間内にどうすれば能率をあげらえるのか、
社員一人ひとりが考えぬくわけです」

「失敗がこわくて
無難な選択をしてしまうあなたへ」という章では

「何百万枚も売れるロックなんて、
あんましロックじゃない。」

という、清志郎のことばが紹介されている。

「おもしろい居酒屋があるんですけど
行きませんか?」と

ひすいさんがつれていかれた居酒屋は、
「お客さんに見つからないように
全力でがんばっている」店だった。

「その店は・・・。
なんと、入り口がなかった!
入り口がないんだから、入りようがありません。
そこには壁しかない。店なのかすらわかりません。
ただし、横に細い通路があるんです。
でも、普通、建物の通路に勝手に踏み入れるなんてできません。
まさか、ここ?
そこでした。
その通路を15メートルほど歩いて右折すると、家の表札があります。
『岡村昇』
どう考えても、ここは、岡村昇さんの家です。
でも、勇気をもって扉をあけると、重っ!」
扉が妙に重いのです。
なかなか開けられないように
わざと鉄の重い扉なのです(笑)
なんとか、扉をあけると、
100人くらい入れる居酒屋が超満員で、
僕らは入るまでに15分ちかく待ちました。
この居酒屋、『岡村昇』という名前の店だったんです。
メニューには、こう書かれていました。
『ビルとビルの狭い路地
そして重い鉄の扉を勇気を出してあけてくれて
どーもありがとう
元気しか取柄の無い僕たちなのですが
今日も一笑懸命顔晴(がんば)ります』
これで僕の心は、ノックアウトです。(中略)
岡村さんはこういいました。
『どうやったらたくさんのお客さんに
来てもらうかは考えていない。
それより、来てくれた方に、いかに喜んでもらうか、
そこばっかり考えている』
何百万人の心をうつことを目的にしなくていいんです。
たったひとり、あなたの友達のハートを真に打ち抜くことができたら、
あなたの人生は、ロックンロールになる」

「環境が良くないから
100%の力を発揮できないと思っているあなたへ」では、

「なにかのせいにしている限り、あなたは自ら、
自分の可能性をとざしています。
環境が現実ではない。起きた出来事が現実ではない。
そのどこを見るか、どう受け止めたかが、
あなたの現実をつくっています」

「損になることはやりたくないあなたへ」では、

「自分を良くしたかったら、
自分を良くすることを目指すのではなく、
他人を良くしろ、というのです。
行き詰まっている人は、
自分のことしか考えられなくなっています」(中略)
日本資本主義の父といわれた渋沢栄一が気づいたのも、
まさにそこです。(中略)
お金に困っている人たちに共通する特徴は・・・
『常に自分の都合だけを考えている』
普通、自分だけよければいいと思っていたら、
自分のことくらいは真っ先に良くなりそうです。
しかし、それが逆だったのです。
自分だけよければいいと思っていると、
自分すらよくならない。
自分ひとりすら養っていけなくなってしまうのです。(中略)
自分を思いやり、相手を思いやる。
これはふたつでひとつ、セットです」

「味方は多ければ多いほどいいと思いこんでいるあなたへ」では

「何かを成し遂げたいとき、
みんなを味方につけなければいけないと考えるのが常識です。
でも、そうではない。大切なのは、
たったひとりを味方にすることです。
そのたったひとりとは、自分です。(中略)
自分を味方につけると、
『努力』の世界から、
『趣味』の世界へ移行できます。
趣味は好きでやっているので、
やるなと言われても、やっちゃいます。
もう、そこで十分だといわれてもやっちゃいます。
だって趣味だから。
自分のハートに火をつけるためには、
まず自分を感動させることです」

「コネや人脈がなければ
何もできないと思いこんでいるあなたへ」では

「まず、そうすると決める。(中略)
『今日は何があっても楽しむって決めよう。
決めたらそうなります!』(中略)
どうしたいのか、まず決めよう。
意識で決めると、現実が動き始めます」

「自分の性格だけは一生変えられないと
思っているあなたへ」では

「性格とは、他人との関係性で生まれるものです。
あなたの本質ではなく、あなたが着ている服のようなもの。
だから、服はイチイチ捨てなくていい。
その都度その都度、そのときの気分に応じた服に着替えるだけ」

「ものごとを真剣に対処しなければいけないと
思っているあなたへ」では

「規則6を思い出せ」という。
規則6がなにかというと、

『あまりくそまじめになるな』

「くそまじめにやるからといって、
いい結果がでるとは限りません。
むしろ、その逆のことが多い」

「夢や希望のない人生はつまらないと
思っているあなたへ」では
心理学博士の小林正観さんのことばが紹介されている。

「夢や希望を持つということは、
もっと欲しいものがあるということ。
もっと欲しいということは、
今は不足だということになります。
その不足の心を抱いているうちは、
どんなにたくさんのものを手に入れても、
本質的には幸せや豊かさはやってきません。
幸せや豊かさは、今すでに満たされていることに気づき、
感謝できる心があってはじめて、
感じることができるものだからです」

「夢や希望が悪いってわけじゃないんです。
恵まれていることに、気づいたうえで、夢がなるなら、
大いにそこに向かえばいい。
不足から出発するか、感謝から出発するか、
これでたどり着く先が大きく違います」

これに関連することばとして
みさきよしのさんの

『いま、ここで心が満足していれば、
どこへも行く必要はない。
で、そういう人が行きたい場所に行けるんです』

「生き方を変えるのは大変だと
思いこんでいるあなたへ」では

「これまで様々な常識を疑ってきましたが、
気づいたのではないでしょうか。
いま、いるところに可能性があったことに。
いま、持っているものに可能性があったことに。
あとは、ただ『できることをするんだ』
とはいえ、『人生を変えるのは大変だ』という
思い込みもまだあることでしょう。
その思い込みも外しちゃいましょう。(中略)
大リーガーのイチロー選手が言ったとおり、
『小さいことを重ねることが、
とんでもないところへ行くただひとつの道』なのです」

「ホスピタリティが定評のリッツカールトンの
元日本支社長の高野登さんは、
今日着た背広を、1日の最後に『今日もご苦労様』と
声をかけて洋服ダンスにかけることを続けていくだけでも、
全く違う存在になるとおっしゃっています。(中略)
そんな小さな行動パターンでいいので、
自分の習慣にできると、
今度は、まわりにも気が配れるようになるといいます。
そういう些細なことを意識しているホテルマンが20人いるのと、
していない人が20人では、
ホテル全体の雰囲気が全く違ったものになるのだとか」

「明日から生きる自信を持てないあなたへ」では

「『事実』が人生を決めるんじゃない。
あなたがどう思っているのかが、
あなたの現実をつくります。
そして、どう思うのか、どう受けとめるのかは、
あなたが自由に選び取ることができるのです。
常識があなたじゃないから。(中略)
これまでのことをいうならば、
あなたが選びとってきた『常識』が、
いまのあなたの『現実』を生み出しています。

すべてはこころのもちかたでどうにでもなる、
みたいなかんがえ方はだいきらいだけど、
この本にかかれている「常識を疑うこと」は
わたしのからだにすんなりしみこんだ。
自分がいかに常識的すぎ、つまらない面ばかりみている人間
ということがよくわかった。

今回の引用があまりにもおおいのは常識的ではないけど、
すくなくともこの本についてだけはゆるされるだろう。
いいときにいい本にであえたことを感謝する。

posted by カルピス at 20:19 | Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする