むすこがプレステとパソコンをもって2階からおりてきた。
台所にあるテレビでゲームをしてもいいかときいてくる。
ひとりでではなく、このごろはネットにつないで
友だちと対戦するのがおもなあそび方だ。
むすこしかいないはずの部屋からはなしごえがきこえるので、
はじめはギョッとすることがおおかった。
どんなしくみではなれた家にすむ友だちと(すげーアナログ的発想!)
おなじ画面をみながらゲームができるのだろう。
パソコンはスカイプ用なのだという。
スカイプなんてわたしはやったこともないし、
まったく関心がない。
テーブルのうえにスマホもあったので、
なににつかうかきいたら、
「データーを整理するため」とおしえてくれたけど、
なんのことかぜんぜんわからなかった。
もう、ぜんぜんわたしとはちがう世界にむすこはすんでいる。
ゲームをするのにパソコンとスマホがあると便利なんて、
いつからこういうあそび方になったのだろう。
しばらくまえにMacAIRの13インチをかったむすこは、
だけどパソコンについてわたしになにもきいてこない。
初期設定もひとりですませている。
パソコンのつかい方が、わたしとまったくかさならないのだろう。
ファイルメーカーやエクセルのことなら
すこしはむすこにおしえることができるのに、
彼はそうしたデーター処理の機械としてではなく、
ネットにつなげて友だちとやりとりするためだけにつかっている。
対象は友だちだけで、フェイスブックには興味がないようだ。
マイクロソフトをはじめ、あらゆる会社で
パソコンのうりあげがおちているそうだ。
事務用品だったパソコンは、やがてネットにつないでなければただの箱、
みたいにインターネット環境が大前提となり、
そしていまではそれがタブレットにかわった。
あっという間にパソコンはつかわれなくなってしまった。
電子書籍と紙の本がそうであるように、それぞれ便利な点がちがうから、
どちらかがなくなることはないだろうけど、
いまやながれは完全にタブレットだ。
スカイプしながらネット対戦があたりまえのむすこたちは、
わたしの世代ではかんがえもしなかった環境で生きている。
ネットでつながっていることを当然のこととして、
家ではぜったいにみせない笑顔でおおさわぎしながら
パソコンにうつる友だちとあそんでいる。
ただただ、すげーなー、とわたしはおもう。