2013年09月26日

音の環境調整にユニットハウスのはなれを

聴覚過敏のひとはあんがいおおく、養護学校へおむかえにいくと、
自分で耳をおさえて刺激をへらそうとしている子をよくみかける。
どれくらい音が気になるかはひとそれぞれで、
赤ちゃんの声がだめなひともいれば、
大人がつぶやくひとりごとでも我慢できないひともいる。

聴覚過敏は発達障害の障害特性のひとつであり、
我慢するうちになれるというものではない。
それなのに、たとえば卒業して地域にでたときに、
刺激が適切にコントロールされた空間があるかというと、
そんなところはなかなかないわけで、
とかく「なれる」ことを目ざした対応になりがちだ。
なかには音だけでなく、そのかんがえをさらにすすめて、
スケジュールや構造化なしでうごけるように、
という方針をきくこともあり、おどろかされる。

ピピにもちいさな子のかんだかい声が苦手な利用者がいて、
はじめはできるだけほかの子たちと
いっしょになる時間がかさならないようなうごきを工夫していた。
その子がおやつをおえるまで、
ほかの子たちはおでかけをする、という具合だ。
そのうち利用者がふえてくると、
なかなか活動を完全にずらすのがむつかしくなり、
ほかの事業所のあいた部屋をかしてもらったりもした。

ピピの敷地にあいたスペースがあるので、
そこにプレハブのはなれをおいたら、というのをおもいついた。
ネットで会社をさがして連絡してみると、
5.5帖の部屋が50万円といわれる。
どこかにあたらしく部屋をかりるよりもやすいし、
なにより「はなれ」なんておもしろそうなので、
この線ではなしをすすめることにした。
ちなみにプレハブとユニットハウスとはちがうのだそうで、
今回注文するのはくみたてられた部屋をトラックではこび、
クレーンでつるして設置するので、ユニットハウスというそうだ。

ひとりでゆっくりすごすことが、
いいことばかりではないかもしれないけど、
「なれる」「がまんする」を子どもたちにもとめるよりも、
環境をその子にあわせたいとおもった。

来週にはとりつけがおわりそうなので、
音の環境調整だけでなく、子どもたちから
おもいがけないつかい方が提案されないか
たのしみにしている。

posted by カルピス at 13:53 | Comment(0) | TrackBack(0) | 児童デイサービス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする