市立図書館にでかける。
図書館では、「図書館探検〜書庫の本を選ぼう!〜」
という企画を定期的にひらいておられ、今回がその4回目だ。
ひごろは公開されていない閉架書庫を案内します、という内容で、
図書館内におしらせのポスターがはってあったし、
サイトにも情報がのっている。だれでも参加できる「探検」なのだ。
きょうは、集合場所の図書館いりぐちに13名があつまった。
はじめに職員の方からかんたんな説明がある。
市立図書館は本館と分館の3カ所が市内にあり、
あわせて42万冊の本を所有されているそうだ。
本館でいうと、公開されているのは11万6000冊で、
のこりの16万冊は書庫にあるというから
そっちのほうがおおいわけだ。
いつもだとパソコンで検索した本を
職員の方に書庫からもってきてもらうというやり方で
かりることができる。
できるけど、書庫にもはいりこんでえらびたいと
まえからおもっていたし、
書庫がどんなところで、どんなふうに保管されているのか興味があった。
図書館の側にたてば、ほんとうは書庫にひとをいれたくないとおもう。
いろんなひとがかってに本をぬきだして、また棚にもどすうちに、
分類番号とちがう場所にまぎれてしまったらたいへんだ。
じっさい、この企画を平日にしかひらかないのは、
あんまりたくさんのひとにきてもらったらこまるし、
子どもがはいるとややこしいから、ということらしい。
それにもかかわらず、こういうサービスを市民のために提供してくれる
図書館の方針をありがたいとおもう。
県立図書館も、にたような企画をたてておられるそうだけど、
こっちはただ見学するだけで、かりることはできない。
閉架書庫にはいってみると、本棚に本がならんでいるのは
公開されている図書館といっしょなわけだけど、
とにかく空間を有効につかい、できるだけたくさんの本をつめこもうという決意がうかがえる。
すでに閉架書庫もいっぱいの状態なのだ。
「ここがいっぱいになったらどうするんですか?」とたずねると、
館外書庫といって、べつの場所に本を保管する場所を用意しているのだそうだ。
本がへることはないわけで、本ずきのひとが保管する場所にこまるように、
図書館としてもふえつづける本への対応はなやましいところだろう。
いますでに8冊の本をかりていたので、
きょうは2冊をえらんでかしだしの手つづきをした。
閉架書庫から自分でえらぶ、というコンセプトがまもられており、
利用者の好奇心をくすぐるすばらしいサービスだ。
「図書館探検」というおさそいのコピーもよかった。
探検といわれるとたしかにそんなかんじで、
ふるい本や、まえにかりたことのある本などがきっちりと
ならべられている風景は、本ずきにとってたまらないわくわく感がある。
本の分類など、職員の方にも気がるに質問できたし、
ひごろできないことを体験できるのは、ただそれだけですてきだった。
閉架書庫専門の職員になり、
かしだしカウンターからのリクエストにこたえて
書庫と往復する仕事がわたしにむいていそうな気がした。