きょうの朝日新聞島根版のトップ記事として、
このバラパンがとりあげられている。
バラパンとはなんのことかというと、
ほそながい長方形のパンにクリームをぬり、
クルクルとまるめて花のかたちに似せたパンなのだそうだ。
バラの花に似ているから「バラパン」。
「バラと言えば、花よりパン」といえるほど、
島根でポピュラーかというと、ぜんぜんそうではない。
わたしは、出雲のとなり町にすむのに、
バラパンのことをしらなかった。
「鷹の爪」の作者であるフロッグマン氏は、
かつて平田市(いまは出雲市)の田舎にある奥さんの実家で
コツコツとこのフラッシュアニメをかいていたという。
カエルのなき声にじゃまされてアテレコができなかった、
という島根ならではの苦労ばなしが有名だ。
まだ無名だったこの浪人時代に、
バラパンをめぐるなんらかの接点があったのではないかと想像する。
島根はいくつもの文化圏が複雑にいりくんでおり、
すこし距離をおくだけでまったくちがう生活様式となって、
おとずれるものをとまどわせることがある。
バラパンは、出雲だけでひきつがれてきた特殊なたべものみたいだ。
出雲では定番のおやつなのだそうで、
わたしにとっても謎だった3月のカレンダーが
これでやっと理解できた。
島根でさえほとんどしられていない
ディープな文化に気づいたフロッグマン氏の嗅覚と、
それを島根に着任して早々の記事でとりあげた
一色涼記者の「鷹の爪」愛に敬意を評したい。
ぜんぜんはなしはちがうけど、
わたしがはたらく事業所では、
しりあいのハーブショップから依頼をうけて、
10センチ四方のダンボールに
輪ゴムを4つかける仕事をうけおっている。
ハーブの苗を配送するときに、
苗が箱のなかでうごかないよう それで固定するのだという。
ダンボールに輪ゴムをかけたものを「ゴムパッチン」とよんでおり、
その名前が先日の「鷹の爪」で登場した戦闘ロボ
「ゴギファップンゴロッパンベレラ」とよくにていることにうれしくなった。
これはなにかの偶然だろうか。

ちなみにこの「ゴギファップンゴロッパンベレラ」は
究極の戦闘ロボとして開発されており、
音声認識で命令をききわける、はずだったけど、
あまりにもややこしい名前なので
だれも正確によびかけることができず、
したがって起動しなかったという残念なロボットだ。
バラパンといい、このロボット名といい、
「鷹の爪」には意外なであいにおどろかされることがおおい。
島根では、よくあることだけど。