2014年06月07日

12年をかけて、やっと舞台がととのったWカップ

Wカップブラジル大会まで1週間をきり、
メディアでとりあげらえる量もふえてきた。
23人の代表メンバーがきまり、
体調をととのえながらテストマッチをおこない、
日本時間の15日に大切なコートジボワールとの初戦がまっている。
非常にいいムードだ。
日本らしいパスをつないだ攻撃的なサッカーが、
いよいよWカップで披露されるという期待。

8年まえのドイツ大会のときも、
こんなふうにもりあがっていた。
日本はだいぶつよくなってきた、
いいところまでいけるんじゃないか、
あまり根拠はないのにそんな雰囲気になっていて、
グループリーグの突破をおおくのひとがしんじていた。
なぜ、あんなムードになってしまったのか、
いまなら不思議におもえるけど、
それが歴史をもたないということなのだろう。
メディアもチームもうかれてしまい、地に足がついていなかった。
いまでもおぼえているのは
特集番組で日本チームのプレッシングについて
解説していたことだ。
ボールをうばわれても すぐに複数の選手で連動したプレスをかけ、
ボールポゼッションをたかめるという。
そうか、そんなにすぐれた戦術があるのなら、
評判どおり日本は活躍するのだろうと
わたしはコロッとしんじたものだ。
でも、結果は第1戦のオーストラリアに1-3と逆転まけ。
終了間際の6分間に3点をうしなうという、ありえない、
でもなんだかそんな気もしていた試合だ。
そのあとクロアチアにひきわけ、ブラジルに1-4とかるくいなされ、
結局グループリーグでの敗退となる。

そして前回の南アフリカ大会は、
代表監督のオシムさんが脳梗塞でたおれ、
とちゅうから岡田武史氏にひきつがれる。
それまでオシムさんが着実に成果をつみかさねていたなかの、
非常に残念な交代だった。
岡田氏は、アジア予選での攻撃サッカーがつうじないということで、
本大会直前になって守備的な戦術に変更し、
それがうまくはまってベスト16と結果はのこす。
しかし、「こんなはずではなかった」
というおもいがずっとのこる大会だった。

今回のブラジル大会ではザッケローニ監督が指揮をとり、
つみあげてきた攻撃的なサッカーをつらぬくと明言している。
メンバーも当然それにむけ、攻撃を重視してえらばれた。
12年をかけて、やっと舞台がととのった。
これは、4年にいちどの大会ではなく、
おおくのファンにとって12年間もちつづけてきた不完全燃焼のおもいを
払拭する大会なのだ。

だからこそ、こんなにもりあがっているのであり、
おおくのサッカーファンが
Wカップでみる日本的なサッカーをたのしみにしている。
もしかりにいい結果がのこせなかったとしても、
そのショックをわたしはうけいれよう。
なにしろこれまでの2大会は、たたかうことすらできずに
大会からきえていたのだ。
あのときの不完全燃焼感があったからこそいまがある、
そうおもえる大会となることをねがっている。

posted by カルピス at 18:04 | Comment(0) | TrackBack(0) | サッカー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする