ラジオをきいていたら
ラジオネーム「なき虫はオレだ」さんが曲をリクエストをしていた。
このかたは、おさないころにスーパーなどでだだこねをして、
かってもらったミニカーが400台にもなるそうだ。
番組の女性司会者は、ほしいものはそうやって
だだをこねてでも手にいれたほうがいいと、
あっさりうけいれてたけど、
そうしただだこねのつみかさねが、どんな人格形成につながったのか
すごく興味がわいてきた。
その司会者は、女だけの3人姉妹で、
まんなかの妹さんだけがじょうずにだだをこね、
上と下は我慢させられたことがくやしかったとはなしている。
番組のなかで「なき虫はオレだ」さんをいさめてもしょうがないとはいえ、
それだけ膨大なだだこねをしたひとがおとなになったとき、
どんな人間にそだつのか、できれば話題をふかめてほしかった。
このまえ体育館の更衣室できがえていたら、
ヘアドライヤーの音がずっときこえている。
やけに几帳面なひとだなーと、洗面台のほうをみると、
高校生くらいの男の子がスマホをみながら
あたまにドライヤーをあてているのだった。
スマホに気をとられ、ドライヤーをうごかさないので
髪がなかなかかわかない。
というか、かわかすのが目的なのではなく、
スマホをみながらなんとなくドライヤーをもっているかんじで、
いやなものをみた、と目をそむけたくなる風景だった。
400台のもミニカーがあつまるくらい だだをこねたつづけたひとは、
そういうほうけたツラをしているのではないかと想像する。
それにしても400台はすごい。
いったい親はなにをかんがえていたのか。
よほどたくみなだだこねなのか、こりない親なのか。
きっとお店でも有名なこまった客だったはずだ。
日本でも400台なんて子がいるのだから、
世界にはもっとつわものがいるはずで、
たとえば中国のひとりっこなど、
めちゃくちゃな無理をいっているのではないか。
わたしは、スーパーのおかしうりばなどでその手のだだこねをみるたびに、
自分の子には、ぜったいにそんなまねをさせないとちかってきた。
だいきらいな場面だ。
そんなことをいいだす子もわるいけど、親の対応もよくない。
さいわいわたしのむすこはだだこねをしなかったので、
修羅場をえんじずにすんだ。
だだをこねてもかわないと、親がしっかりきめていたら、
なんとかなりそうなものなのに。
よんだことはないけど、
『人生に必要な知恵はすべて幼稚園の砂場で学んだ』
なんてタイトルの本があるぐらいだから、
子どものころの体験は頭とからだにつよくのこりそうだ。
このまえ話題になっていた号泣県議さんなどは、
あんがいだだこねで味をしめたひとだったのではないか。
あれだけめちゃくちゃなことをするひとは、
おさないころもそれなりの実績があるにちがいない。
それとも、子どものときにはそうとうひどくても、
おおきくなるにつれて我慢や気もちのコントロールを身につけ、
だんだんとまともな人間になっていくのだろうか。
そだってしまった本人には、客観的な判断ができそうにないので、
今回みたいにラジオ番組で「そういえば」というはなしを
どんどんとりあげてくれたらありがたい。
400台のミニカーは、わたしにとってしんじがたいはなしだった。
それをかんたんに肯定する司会者にもおどろいたけど。