2014年08月20日

「ヌンチャク健康法」とにかくたのしくからだをうごかせば 健康にいい

「デイリーポータルZ」にヌンチャクをつかった健康法がのっていた。
http://portal.nifty.com/kiji/140819164923_1.htm(大北栄人氏)
長岡市の医師、樋口裕乗氏がかんがえられた健康法で、
ヌンチャクをふりまわす写真が紹介されている。

ヌンチャクをつかった健康法なんていうと、
いかにも奇をてらったこころみにおもえ、
話題先行をねらったキワモノ的な健康法を予想していたのに、
よんでみると常識的で健全なかんがえ方だ。
わたしが「デイリーポータルZ」の記事をとりあげるときは、
その斬新なアイデアをおもしろがりながら、ほとんど冗談のことがおおいけれど、
このヌンチャク健康法は、かいてあることをそのままうけいれられた。

樋口氏のはなしでは、ようするにヌンチャクをいろんなうごきで
ふりまわせばよいという。
ヌンチャクといわばブルース=リーだ。
「アチョー!」というかけごえとともに、
手づくりのヌンチャクで友だちがよくあそんでいた。
うでや肩を複雑にうごかすから、きっと五十肩の予防にもなるだろう。
樋口氏の功績は、それまでごくかぎられていたヌンチャクのふり方を、
112に分類し、15分の運動にまとめたことで、
あまりこまかい技術をもとめないのでだれにでもできるし、
なんといっても、すごくかっこいい。

病院をおとずれ、樋口氏のはなしをきいた大北氏は、

「健康のためにヌンチャクを振れ。
それが一体どういうことか知りたかったのに、
ここにあるのはただその事実のみである」

と とまどっている。
大切なことは、つねにシンプルなのだ。
ヌンチャクにかぎらず、いろんなことでからだをうごかしましょう、
そうしたらたのしいし、健康にもなれる、が樋口氏の真意である。

世の中にはたくさんの健康法があり、
おおくのひとが関心をもっている。
だれだって、元気にながいきしたいとおもうから、
どうすれば血管をわかくたもてるか、とか、
認知症にならないための注意とか、
健康についての話題はとにかく注目をあつめやすい。
このごろはふくらはぎをもむと健康になるそうだし、
すこしまえはタマネギが評判になっていた。

でも、そもそも「◯◯すれば」、とか、
「たった◯◯するだけで」などと、
なにかひとつを実行するだけで健康を手にいれようなんて、
虫がよすぎるはなしではないか。
わたしは、けっきょくのところ
「運動不足とたべすぎ」が不健康をまねいているとおもう。
なんだかんだいいながら あまりうごかないし、
余計にたべすぎている。
運動は、やるひとと、やらないひとが両極端だ。
運動をするひとは、熱があっても練習をやすまない(やすめない)のに、
しないひとは、いちにちに500歩でさえ ようあるかない。

自動車をうごこさずに車庫にとめたままにしておくと、
いつまでもあたらしい状態にたもてるかというと、そういうものではないらしい。
エンジンは、まわるようにつくられているのだ。
人間だって「安静」がもとめられるのは療養期間くらいであり、
あとはうごきまわったほうがいい。
うごくように人間のからだ(たぶん、こころも)はできているのだ。
きわめてうごきのすくない動物であるナマケモノは、
きっと人間とはちがうしくみでコンディションをたもっているのだろう。
ほとんどの動物は、うごかないと体調をくずす。
そして、うごかしかたについてのこまかいとりきめはなく、
「なんでもいいからいろいろなうごき」をすればいい。

樋口氏は、健康法の提案者として誠実な方だとおもう。
これさえすれば、すべて解決なんて、調子のいいことはいわない。

「ヌンチャク健康法の効用もはっきりとは教えてくれない。
適当にあたりをつけて、筋肉周辺が柔らかくなりそうですよねときいてみると、
『筋肉もやわらかくなるし、肩こり、腰痛も治るね』
ほんとですか、ぼく最近ヘルニアになったんですが治りますか?
『それはわからないけどね。でもあなたもせっかく来たんだから振ってみなさい』」(大北氏)

「それはわからないけどね」がただしい態度だ。
パッとみただけで、そんなこと、わかるわけがない。
ヌンチャク健康法をふくめ、なんでもいいからうごかしましょう、
というのが樋口氏の提案である。
散歩ても、ラジオ体操をしても、ヌンチャクをふりまわしても、
なんでもいいからうごかせばいい。

よくうごき、たべすぎなければ、それだけでもう「健康法」だ。

posted by カルピス at 13:20 | Comment(0) | TrackBack(0) | 健康 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする