2014年08月31日

水郷祭(花火大会)へ 追加分の3000発はどこへいったのか

8月9・10日に予定されていた水郷祭(花火大会)が、
台風のため中止となった。
20数年の歴史ではじめてということだ。
しかし、ただとりやめでは残念という声がおおく、
きのう(30日)をふりかえ日として もういちど準備がすすめられた。
配偶者とふたりで、県立美術館うらの宍道湖岸へでかける。

開催日を変更するのは、いろいろとうちあわせが大変なようで、
花火師との日程調整や交通機関の整理だけでなく、
テキ屋さんの組合とも はなしあわなければならないそうだ。
そうしてむかえた2度めの開催日は、さいわいおだやかな天気となり、
会場はおおぜいのお客でにぎわった。

いつもだと2日にわけて9000発なのが、
今回は1日だけで9000発全部の花火をうちあげるという。
みるほうも、うちあげるほうも、いそがしくてたいへんなのでは、と
9000発の迫力をたのしみにしていたけど、
じっさいに体験してみると、正直なところ
いつもの年とたいしてかわらないような気がした。
それでは、余分に、というか、追加してうちあげられたはずの
3000発はどこへいったのだろう。
9000発も6000発も、体感的にはかわらないということなのか。
ある数をこえると、それ以上は6000も9000もいっしょ、というのは
あんがい花火業界だけにしられた秘密だったりして。
それにしても、いつもより5割ましの本数だ。
その差がわからないとは、わたしの感覚は
そうとうおおざっぱでしかないのだろうか。

わたしたちのとなりには、
4人づれの家族(夫婦と2人の子ども)がすわっていた。
子どもたちがたちあがって花火をみようとすると、
お父さんが「うしろのひとがみえないよ」と注意してくれるし、
おおきな花火があがったときには
興奮した子どもたちが「おおきい!」「スゲー!」と
手をたたきながらおおよろこびしてくれるので、
そばにいるわたしまで 花火のたのしさをわけてもらえた。

いっぽう、そのまえにいたお母さんと2人の子どもというべつの家族は、
お母さんがしきりにスマホで花火をうつしている。
記念に1枚、というのならわかるけど、
ずーーーーっと、花火にスマホをむけているから
わたしとしては 気になってしかたがない。
お母さんのとなりでは、子どももまたケータイで花火をうつしている。
ちかごろではめずらしくない風景とはいえ、
せっかく花火をみにきてるのだから、自分の目でたのしめばいいのにと
どうしてもおもってしまう。

なんてことを、わたしは暗闇のなかでメモをとりだし
わすれないうちにかきこんでるのだから、
これもまた花火にはあわない へんな風景なのだろう。
こういう場所では、ほかのひとのマナーが気になりやすい。
気分よく花火をたのしむには、まわりの雰囲気も大切なのだ。
とはいえ、9000発の花火を もしひとりでみたとしたら
それはそれで、まったくおもしろくないにきまっている。

予定どおり、1時間ちょうどで花火はすべてうちあがった。
おわったのがわかったとたん、
すごいスピードで観客たちはかえりみちにいそぐ。
花火の余韻をたのしむという風情はなく、
あまりのきりかえのはやさにおどろいてしまった。
このところすずしい日がつづいており、この日の気温も26〜27℃と、
花火をたのしむには「夏」の気配がものたりない。
あすも、あさっても、まだこれからずっと夏がつづく、という時期の花火とは
あきらかにみる側のこころがまえが ちがっていた。
もうこれで夏がすべておわったみたいな かえりじたくのはやさだ。
8月30日は、まだ8月とはいえ、
おおくのひとの意識で すでに夏はおわりかけており、
花火の終了がそれを決定づけたようにみえた。
延期による8月30日の花火は、
夏のおわりをつげる すごくわかりやすいイベントとなった。

posted by カルピス at 10:41 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする