2014年09月05日

異常気象によって必死になった蚊たちの攻撃をうける

ずっと25℃くらいの日がつづいたのに、
きのうはきゅうに30.9℃まで気温があがった。
お風呂にはいったとき、窓をあけて
いつものように半身浴状態で本をよんでいると、
蚊がすぐによってくる。
1匹がうでにとまったのでたたきつぶす。

そのすぐあとに3匹の蚊がまとわりついてきた。
気づかれないように、そーとしのびよって、
などという蚊らしい奥ゆかしさはなく、
とにかくすこしでもはやく血をめざす凶暴な集団だ。
血にうえている、というより、
脳(蚊に脳があるのか?)がキズつけられて、
正常な判断ができなくなった状態にみえる。
さすことしかかんがえていない蚊は、とても不気味だ。
ほとんどにげないので、すぐにしとめた。
そのあとも、血で腹をふくらませた蚊を何匹も壁にみつける。
ようやく異常事態に気づいたわたしは窓をしめる。
いったい今夜の蚊の襲撃はなんなのだ。

低温の日がつづいたあとにまた温度があがり、
今年の血をあきらめていた蚊が元気になった、というのがわたしの仮説だ。
この日をのがしたら、もう血をすえるチャンスはめぐってこないと、
本能がさわいだゆえのおおさわぎだったのではないかと想像する。
にげまわるから蚊らしいのであって、
ためらわずにむかってくると、いくら蚊でもおそろしい。
あんなにやる気にみちた蚊を はじめてみた。

代々木公園の蚊が原因といわれるデング熱も、
日本の熱帯化がすすんだだけではなく、
今年の異常気象によって、蚊が生活リズムをくずしたのだとおもう。
子孫をのこすのは今しかないと、公園の蚊たちが
決死のハンティングにでたのが要因のひとつではないか。
スキがあればさす、なんて悠長な蚊たちではなく、
血をすえるものならなんでもOKの状態なので
こんなにも被害がひろがったのだろう。
あつい日がつづいただけなら、こんなに蚊の猛攻をうけない。

蚊についてずいぶんかいたので、こんどはハエのはなし。
ロシア語講座をきいていたら
「熊の親切」ということわざがでてきた。
「余計なお世話」という意味だという。
昔ばなしがもとになっている格言なのだそうで、
熊と仲のいい人間の男がいて、
そのひとの顔にハエがとまっているのをみた熊が、
ハエをたたこうと「パチン」とやった。
そうしたら、ハエといっしょに男も死んでしまったのだそうだ。
たしかに究極の「余計なお世話」だ。

ハエはにげて、男だけが死んだのか、
ハエといっしょに「パチン」をされたのかはわすれたけど、
死んでしまった男にとってはそれほど意味のある情報ではないだろう。
熊にたたかれて死ぬなんて、ロシア人しかおもいつかない。
国がかわれば ことわざでつかわれるエネルギーの全体量が
まったくちがってくる。
熊に「パチン」とされて死ぬのは、日本人にはあまりにも残念だ。
ずいぶん残酷なはなしなのに、
ロシア的には「余計なお世話」ですんでしまうなんて、さすがに熊の国だけのことはある。
ことしの夏は、蚊とハエの活躍が記憶にのこるだろう。

posted by カルピス at 20:48 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする