近所の本屋さんに「鷹の爪団の島根自虐カレンダー」(壁かけ版)がうられていた。
http://matome.naver.jp/odai/2135402839827267301
1500円ほどする。
自虐カレンダーとは、島根県の過疎性を逆手にとって、
自虐ネタのフレーズを毎月のカレンダーにいれたものだ。
今年のカレンダーを例にいえば、
「今でしょ!がいまだにはやらない」
「また来るぜ!と言っていたバンドが二度と来ない」
など、島根県の現状ならびに常識がかかれていて、
島根県民にとってはあまりにもあたりまえなので、
なぜこれが自虐ネタなのかわからないものもある。
とにかく、いまでこそ全国的に自虐ネタがはやっているけど、
そのさきがけは島根県であり、鷹の爪なのだ。
「鷹の爪」のファンとしては手もとにおきたいところだが、
きょねん、おととしと、これまでに2回かったものの、
月がかわるごとに 紙をきりはなすのがもったいなくて
わたしには カレンダーとしてつかえないことがわかってきた。
来年のカレンダーうり場でしばらくにらめっこしたのち、
ほしい本をかうと、お金がたりなくなるので、
とにかくきょうはやめとこうと、その場をはなれる。
800円の卓上版が月末に発売になるので、
今年は それだけにしようと いまはおもっている。
その卓上版について、
ポータブルのDVD再生機にうつる総統と吉田くんが、
発売が延期になった経緯を説明をしている。
「2015年自虐カレンダーに関する重大なお知らせとお詫び」なのだそうだ。
https://www.youtube.com/watch?v=kP01izBO9ow
かなしそうなBGMとともに
総統と吉田くんが記者会見でただひたすらあやまっている。
9月は30日までしかないのに、あやまって31日をいれたのと、
10月を神無月にしてしまったという(島根だけは神在月という)。
ほかにも誤植がいくつかあったと、
めずらしく はじめからさいごまで まじめにあやまっている。
ほんとにミスがあったのかわからないけど、
壁かけ版と卓上版の販売をずらしても いいことはないので、
ほんとうに なんらかの不都合があったのだろう。
本屋さんでエンドレスにながれるDVD再生機がわたしはきらいで、
いぜんは店員さんにかくれてボリュームをさげていた。
本をえらぼうとするときに、関係ない宣伝をずっとしゃべられるのは
いらいらさせられる。
電子機器からの音は、本屋さんになじまないとわたしはおもう。
そんなわたしが、たとえ鷹の爪がうつっていたからといって、
画面をじっとながめるようになるとは、われながらかなしい堕落ぶりだ。
ほかにもスーパーやホームセンターでかいものをしたときに、
レジではられる赤いテープに腹をたてていた。
リュックにいれるから袋はいらなというと、
「ありがとうございます」といいながら、テープをはろうとするのだ。
かった商品であるしるしとして テープが必要だという。
「テープはきらいだからはらないでください」、といっても
たいていは「きまりですから」と不満そうな態度をしめされる。
いつもおなじようなやりとりがつづくので、もうめんどくさくなり、
このごろはなにもいわないで 袋にいれられるままにしている。
なんだか わたしのたたかいは まけてばかりだ。
ちなみに、「NO!レジ袋」運動にひとやくかっているのが「鷹の爪」の吉田くんだ。
松江市のスーパーでは、あちこちで吉田くんのポスターがエコ運動をうったえている。
スーパーでのかいものに、自分の袋をつかうのが省エネなように、
はらなくてもいい赤いテープをはらないのも省エネではないだろうか。
マニュアルにそって、レジのひとから
「袋はおもちですか?」とたずねられるたびに
吉田くんのいちばんの理解者だとおもっているわたしが、
かんたんにたたかいをやめてしまったさみしさをおもう。