ウィルコムが「ワイモバイル」にかわったことをしらせる封筒がとどいた。
イーモバイルとウィルコムがくっついて
ワイモバイルという会社になったようだ。
キャンペーン企画として、機種変更が無料になるという。
携帯のバッテリーを2012年の12月にかえたことから、
2年契約のしばりでまだうごけないとおもっていたので、
とどいたパンフをもってさっそく近所のお店をたずねる。
こんどかえるときは、ルーター機能をもつ携帯に、と
まえからねらっていたのだ。
しかしその携帯は、すでに生産されていないそうで、
それならあっさりスマホにかえちゃってください、とすすめられる。
スマホでテザリングすればいいです、
どっちみち、ルーター機能の携帯はスピードがおそくて、
つかえなかったですよ、ということだ。
いよいよわたしもスマホデビューかと、
すこしうれしくもあり、めんどくさくもあり。
料金についてたずねると、
スマホではいちばんやすい1ギガのプランで3758円になる。
携帯をかえるとなれば3000円、ルーターをかえば3696円と、
それぞれなやましい。
ルーター機能がほしかったといっても、
わたしがそとでパソコンをつかう機会などめったにない。
旅行にでたり野宿をしたりは頭だけのことで、
いきたいといいながらなかなかでかけられない。
それに、わたしの携帯のつかい方は、ほとんど通話だけにかぎられ、
メールさえおくったことがない。
梅棹忠夫さんは、ハードがあればソフトがついてくると、
特殊な研究機関にかぎられていたコンピューターを、
1970年代の民族学博物館に導入した。
つかったことがないから、需要もないのだ、
つかううちにどんどん必要性がたかまってくる、というよみで、
さきをみるたしかさが いかにも梅棹さんらしい。
しかし、わたしがスマホをもったとしても、
画期的なつかい方にめざめるとはおもえない。
LINEやSNSをするわけではなく、
こまかい画面をみるのが苦痛なことから
スケジュール管理やエバーノートにもつかいそうにない。
ほんのときたまルーター機能があれば、というだけにすぎないのだ。
そんなことをお店のひとにいうと、
だったら、いまつかっている携帯を、そのままつかえば、
とさらっといわれてしまった。
「いまのが つかえないわけじゃないですよね」と
とても末端屋さんとはおもえない、商売けのないことをいう。
たしかにそうだ。それだと1ヶ月に2503円ですむ。
わたしがいまつかっている携帯は8年まえにかったもので、
当時は携帯(正確にはPHS)からネットにつなげられる機能がめずらしかった。
とりだしてみせると、
「アンテナがついてるのがむかしふうですね」といわれた。
そうだ。むかしはどの携帯にもアンテナがついており、
それをもちあげて電波をうけやすくしたものだった。
気がつかないうちにアンテナがなくなり、
いつしかスマホがあたりまえになった。
「ガラケー」なんてよくいわれるけど、
8年もまえになると、ガラケーともいわないのでは、とすこし得意でもある。
このごろ「あるきスマホ」の危険性が指摘されるけど、
「あるき」どころか自転車スマホをこのごろよくみかけるようになり、
ほんとうにあぶない。
そんなことをしてるのは わかい男性がおおく、
しょっちゅうあぶない目にあうので、
ラリアートをおみまいしたくなってきた。
スマホごと道路になげだされたら、すこしはこりるのではないか。
50代以降はスマホにうつらず 携帯のままのひとがおおく、
そのうちのおおくがメールさえしない、とネットの記事にかいてあった。
まさしくわたしのことだ。
なんだかんだ理由をつけながら、けっきょくあたらしいものについていけないだけなのかもしれない。
いまはわたしとおなじように、
自分を時代からとりのこそうとするスマホに
反感をもっているおじさんがたくさんいるにちがいない。
ラリアートでスマホをだめにしたくなければ、
自転車スマホだけはやめたほうがいいと忠告したい。