2014年11月05日

のらりくらりとブログをかく

倉下忠憲さんがブログR-styleに、
http://rashita.net/blog/?p=14743
「普通の知的生産がある生活」として、

「日常的に考えたこと、気になったこと、
 調べたこと、思いついたこと。
 それらを気負わずに書いてみる、
 というのは案外大切なことです。
 それは自分の関心に敏感になるということですし、
 鏡を覗き込むことでもあります」

とかいておられ、すくわれるおもいがした。
これは、ブログをかいている側からすると すごくあたたかいとらえ方で、
しがない内容でも、なんだか意味のあるような気がしてくる。
そうか、ブログはそれくらいに かるくとらえたらいいんだ。
それくらいだったら、あんまり りきまずに、
かるい気もちでむかいやすい。

ブログをかいていると、
こんなことをしてなんになるのかと、
自分でもおもうし、ひとにもいわれることがある。
自己満足でいいとひらきなおりつつ、それにしてもずいぶん時間をとられる。
どうでもいいような内容なのに、
いちにちの空白ができるのをきらって、
なんだかんだと文字をうちこむ。
だれかにむかって、というわけではなく、
かんじたことを表現する場があるとたのしいので、
なんとなくこれまでつづいてきた。
たいしていいたいことがないときでも、
これは日記みたいなものだからと
無意味な内容とみとめつつ、とにかくなにかをかく。

さすがにきょうはかくことがないなーという日でも、
パソコンにむかっているとあんがいなんとかなるもので、
でもそれが意味のある行為とはおもいにくい。
そんなときに倉下さんのようにいってもらえると、
これはこれで いいのだ、という気になってくる。
とにかくわたしはその日いちにちを生きるうちに、
なんらかのことに気づいたりかんじたわけだから、
それを記録するのは自分にしかできない。
意味をもとめると、たいていのことが無意味におもえてくる。
そんなときは頭をかかえずに、肯定的な意見ばかりをみるようにする。

ブログをかいていておもうのは「のらりくらり」だ。
なにもおもいつかなくても ギブアップしないで「のらりくらり」とやりすごす。
たいしたことのないできごとを、あっちやこっちにひっぱって、
ある程度のはなしにしてしまう。
気をつけないと、ただつづけることだけが目的の記事になりやすいけれど、
だんだんと芸の域にはいっていくかんじがきらいではない。
さすがにこれは無理だろーとつっこみながら とにかくかく。
むかしの兵隊さんに、死んでもラッパを口からはなしませんでした、
という有名なひとがおられたそうだ。
にたような精神が、21世紀になったいまもなお
日本人にいろこくひきつがれており、
ぜんぜん内容がともなわないのに、
とにかく「ブログ」といいはるのをやめませんでした、
という「無理やり」ブログだ。
文章をいじくるうちに、はじめにおもっていたことと
ぜんぜんちがう結論にたどりついたり、
意外な展開にすくわれたりもする。
自分の頭のなかなのに、ひろげてみないと わからないものだ。

先日のブログに紹介した宮田珠己さんは
http://parupisupipi.seesaa.net/article/408266794.html
「もはや私にとって旅日記をつけることは
旅とは切っても切れない」

とかいておられた。
ブログもまた、生きていることと、きりはなせなくなればいいとおもう。

posted by カルピス at 22:44 | Comment(0) | TrackBack(0) | ブログ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする