しりあいのハーブショップから、
コリアンダーを小袋に3ついただいた。
コリアンダーは、いわゆるパクチーだ。
日本では夏にそだちにくいことから
わたしはベトナムコリアンダーというべつのハーブを
パクチーのかわりとしている。
そのことをしっているハーブショップの方が
わざわざ電話でしらせてくれて、
たくさんのパクチーをわけてくれたのだ。
パクチーはこのみのわかれる独特の風味が特徴で、
すきなひとはたまらなくすきだけど、
そうでないひとには うけいれがたい味となる。
よくきくのが「カメムシみたいな味」というたとえで、
パクチーのかわりにカメムシをいれた(そしてたべた)記事をよんだことがある
(「カメムシはパクチーの代わりになるか」)。
http://portal.nifty.com/2010/07/06/b/
わたしは旅行したときにタイでたべてから、パクチーがだいすきになった。
これだけたくさんあると、
なにかの料理にふりかけるぐらいではたべきれない。
冷蔵庫の野菜室にいれたら 1週間はもつそうだから、
そのあいだにつかいきろう。
なにかパクチーにあった いい料理はないかと、クックパッドでしらべてみた。
以前だと知名度がひくかったパクチーも、
いまではずらっと検索にひっかかる。
いくつかリストにあげたなかで、つくってみる気になったのは
ドライカレーとパクチーラーメンだ。
ドライカレーはふつうにドライカレーをつくって、
そこにパクチーをちらすというもの。
わるくはないけど、とくに「あたり」とはおもえない。
ふつうにおいしいだけだ。
おどろいたのはパクチーラーメンで、
これはインスタントラーメンにトマトとパクチーをいれるだけだ。
サッポロ一番塩とんこつ味でためしてみたら、
これまでパクチーなしに どうやってたべてたのかとおもうほど よくあう。
パクチーをちらすというよりも、
もやしみたいにどっさりいれると すてきにおいしい。
塩味というのがおさえどころで、
パクチーはしょうゆベースの味つけよりも
塩との相性がばつぐんだ。
ほかにも「アジアンそうめん」というのもよさそうだったけど、
これをつくると ソーメンずきなむすこが
サラダではなく主食としてごっそりたべそうなのでやめた。
あとよかったのがトマトサラダで、
これは ドレッシングをかけた、なんということのないサラダに
パクチーをいれただけだけど、
べつものといっていいほど魅力的な一品となった。
結論めいたことをいえば、
パクチーとの相性は、塩味のスープにとどめをさす。
パクチーをそえたドライカレーやチャーハンが あまり印象にのこらないのは、
スープでないので 味がひろがらないからだろう。
タイのクティヤオ(うどん)やベトナムのフォーとパクチーがピッタリのように、
日本ではインスタントラーメンで手がるにパクチーをたのしめる
(塩味のものがおすすめ)。
タイ料理の食材でつくったトムヤムクンよりも、
インスタントラーメンでじゅうぶん満足できるところが、
わたしの舌のまずしいところか。
すきになると、いくらでもパクチーをいれたくなってくる。
すこしのせるより、どっさりつかったほうがおいしい。
ベトナムやラオスで料理を注文すると
やまもりの毒けし野菜がついてくるけど、
いまならその心理がわかる。
エスニック料理の店にいくことがあれば、
とくに別皿のパクチーをたのみ、
塩味をベースにしたメンのスープに、
大量のパクチーをちらしてみるよう おすすめする。