2015年06月09日

負け犬らしくお腹をさらしている島根と、負けてない意識のぬけない鳥取とのちがい

このまえ鳥取県にスターバックスがオープンして話題になった。
鳥取は、スタバのない ただひとつの都道府県であり、
そこにとうとう1号店がオープンしたからだ。

鳥取といえば、平井知事による
「スタバはないけど スナバはある」という発言が有名になった。
平井氏は、唯一スタバのない県の知事として、
田舎であることを逆手にとったピーアールをさかんにされている。
5月27日には「『大いなる田舎』を売り込み、鳥取をアピールできた」として
普通の知事にもどる宣言まであった。

すこしまえから、わたしは平井知事のジョークが気になっていた。
鷹の爪団による島根県の自虐ギャグを、意識しすぎた発言におもえるからだ。
島根と鳥取は、どちらも知名度がひくい県として有名で、
下位をあらそうものどうしが いがみあってもしかたないのに、
ひくいからこそ両県は 協力関係よりも競争意識が歴史的につよい。
日本と韓国のように、ちかいがゆえのむつかしさをかかえており、
どちらの県民も、あいての県にひかりがあたると おもしろからぬ心理になる。

鷹の爪は「島根は鳥取の左側です」「いいえ、砂丘はありません」
「島根って、鳥取のどのへん?てきかれた。」など
鳥取をネタにした自虐ギャグを得意としている。
それらについて、はじめはいわれっぱなしだった鳥取県が、
しだいに対抗意識をみせるようになり、
最近では鳥取県が「鳥取は島根の右側です」のTシャツをつくるなど、
なにやら不毛なあらそいの様相をみせていた。
そこにきて平井知事の「スタバはないけど スナバはある」発言だ。
島根県側からすると、オリジナルはこっちだぞ、みたいなとらえ方になる。
妙に島根県をあおる、あるいは刺激する発言がおおい。
鷹の爪の砂丘ギャグに過剰に反応し、
さらにそこへのっかろうとしている、ようにみえる。

鷹の爪の吉田くんは、番組のなかでときどき島根にかえり、
でも、島根のつもりがうっかり鳥取にいってしまい、
さりげなく鳥取はいいところみたいなリップ・サービスをいれるなど、
気をつかったところをみせている。
外交は、そんなふうに相手をたてる姿勢からはじめたいものだ。
スマートな近所づきあいこそが、
あらゆる場面で人間関係の基本となる。

知事がだじゃれをいったら いけないわけではないし、
砂丘が有名なのもたしかだ。
平井知事の発言が、島根県民の郷土愛を刺激するとしても、
島根以外のひとにしたら、やわらかくておもしろそうな知事だ、と
共感をおぼえるにちがいない。
わたしは鳥取の何にたいして 不満なのか。

わたしは、鳥取砂丘をスナバというのはムリがあるとおもう。
スタバに関連してスナバをおもいつき、
すごくさえた発見をしたみたいにはしゃいぐのは かっこわるい。
よくこなれてないジョークで対抗意識をチラつかせるよりも、
「負け犬の遠吠え」みたいに、
キャンキャンないてお腹をみせたほうがよかったのではないか。
鷹の爪がはなつ島根の自虐ギャグは、自分のお腹をさらしてしまっている。
平井知事のスナバ発言は、負け犬じゃないと、対抗しようとしている。
両県の主張は本質的にことなっており、
その差をかぎとったから わたしはスナバにすっきりできなかった。
平井氏が普通の知事にもどったからといって、
負けてないという意識はかわらないだろう。

posted by カルピス at 22:43 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする