「会社案内のようなもの」のページができた。
http://weblog.nojukuyaro.net/2015/10/post_542.html
3年まえに紙でつくったものを、このたびウェブ版にしたという。
わたしは「名刺のようなもの」がほしかったので、
そのとき「社員のようなもの」に応募した経歴をもつ。
軟弱なわたしは 野宿といえどもお風呂にはいろうと、
「銭湯主任」の肩がきを希望した。
しまねの吉田くんが鷹の爪団の「戦闘主任」なので、
それにかけたつもりだ。
「履歴書のようなもの」をおくり、
しばらくまったけど返事がこなかった。
そのうちどうでもいいような気になって
そのままほっておく。
今回だされた「入社案内」をよくよむと、
野宿面接に来れない方は、自主野宿をして小論文や作品(内容・形式は自由)にまとめていただき、履歴書とともに会社のようなものに送付してください。
とあった。意外ときびしい面もあるようだ。
履歴書をおくるだけでは
「社員のようなもの」に ならせてもらえないとわかった。
今回の会社案内には、
「会社のようなもの野宿野郎」の名刺をつくる
「名刺ジェネレーター」がついている。
空欄の項目をうめていき、
ファイルをダウンロードすればいい
(まず書類審査にとおってのパスワードが必要)。
厚めの紙に印刷して切ればそのまま名刺として使えますが、
コピー機などコピー用紙にしか印刷できない場合は、
糊(スプレー糊が最適)で画用紙などに貼ってから切ればよいでしょう。
のりで画用紙にはるなんて、貧乏くささのセンスがひかる。
会社案内の目次は以下のようになっている。
・PHILOSOPHYのようなもの
・VISIONのようなもの
・沿革(ほぼ、会社のようなもの以前)
・野宿野郎の社史のようなもの
・入社案内のようなもの
「のようなもの」はとてもべんりなことばで、
なんにでもこれをくっつけると
どうでもよさが8割がたアップする。
「PHILOSOPHYのようなもの」にある社是は、
「極力、働かない。」だ。
言葉のとおり、すすんでだらだらとし、だらだらとするとすることを愛し、だらだらとするじぶんを、他人を、よしとする。
とりあえずもう、極力、働かない(楽しいこと以外では)。
「なにもしない己を愛する」ともある。
「野宿野郎」はミニコミ誌『野宿野郎』の発行が
おもな業務内容にもかかわらず、
ここなんねんもあたらしい号をつくらないのは、
まさしく社是にある「極力、働かない。」が
大切にされているからだ。
ついあせったり反省したりしやすいけれど、
社長のかとうちあきさんにまよいはみられず、
しっかり社是をまもっている。
「VISIONのようなもの」をみると、
とりあえず、なんにもしない。
したいひとはする。
どちらでもよい。
とある。
これもまたすごい。
どうしてもひとのなまけぶりを目にすると イラつきやすいのに、
「どちらでもよい」と達観できるのは
「だらだらとするじぶんを、他人を、よしとする」からだ。
基本方針のすばらしさはみとめるものの、
では「社員のようなもの」になったら
なにがどうなるのだ、とふと疑問がわいてくる。
メリットなど、つまらぬことばはつかうまい。
しかし、銭湯主任としてみとめられたとして、
なにかわたしの日常がかわるだろうか。
「会社案内のようなもの」をまえに、
野宿野郎とわたしのこれからを、しばらくかんがえる。