2016年03月29日

Wカップアジア2次予選 対シリア戦で5-0だけど、カウンターへの課題があきらかになる

Wカップアジア2次予選、対シリア戦

5-0と圧勝した日本は、
最終予選にむけてEグループを1位で通過した。
グループリーグ8戦の結果は、
7勝1分け・かち点22・失点ゼロと、
数字だけをみればわるくない。
とくに、無失点におえたことで、
おおきな目標を達成したかのようなコメントが
試合後のインタビューできかれた。

おもいおこせば、2次予選の初戦は、
シンガポールをホームのさいたまスタジアムにむかえておこなわれた。
これがまさかの0-0でひきわけにおわり、
それまでのハリルホジッチ神話がいっきょにくずれた。
結果としては、このシンガポール戦によって気がひきしめられ、
のこりの7試合を全勝でおえる。

5日まえの対アフガニスタン戦は、
6-0の圧勝となり、内容も もうしぶんなかった。
あたらしい選手を招集し、これまでにないフォーメーションをためし、
チームの競争意識がたかまったとして、
おおくの記事がほこらしげに日本代表をたたえていた。
そんななかで、わたしがサッカーの記事でたのしみにしている
フモフモさんと西部謙司さんは、
手ばなしで代表チームをほめたりはしなかった。
http://blog.livedoor.jp/vitaminw/archives/53164730.html
http://www.footballchannel.jp/2016/03/25/post144515/
このおふたりは、だいたいにおいてあまのじゃくな批評を展開する。
まわりが危機感をあおげば、ジタバタすることはないといい、
日本はすばらしい内容の試合をしたと、
ほかの記事がほめたたえるときは、
問題点はなにもかわっていないと、冷静な反応をみせる。
批評は、このおふたりのように、
ほかとちがう視点のものがおもしろいし、参考になる。
というわけで、今夜のシリア戦。
圧勝だったけど、わたしもえらそうに問題点を指摘したい。

グループリーグをぶじに首位で通過した日本は、
ひとまず目的をはたしたと、うかれたムードにひたっていた。
試合後のインタビューをきくと、
ハリルホジッチ監督がチームをほこらしげにもちあげ、
中心選手たちも、無失点でおえられたと
それなりの手ごたえを口にする。
しかし、日本が5-0でかったとはいえ、
そんなにほめられた内容だっただろうか。
シリアはひいてまもるだけでなく、
いつまでもねばりづよくはしり、
効果的なカウンターをなんどもしかけてきた。
日本が無失点におさえられたのは、
盤石の守備にたすけられというよりも、
ゴールキーパーのスーパーセーブと、
相手のせめいそぎにすくわれたといえる。
日本にも香川のうつくしいシュートがあったけれど、
後半はとくにカウンターの応酬みたいなかたちとなり、
なんどもあぶないシーンをつくった。
最優秀選手がだれかは微妙なところで、
わたしならゴールキーパーの西川をあげたい。
せめきってかったというよりも、
運と、西川のスーパーセーブがひかった試合ではなかったか。
点差ほどの内容があったとは、とてもいえない。

アジア最終予選は、2次予選にかちぬいた12チームを
2つのグループにわけ、9月からおこなわれる。
2次予選のように、極端に実力のはなれたチームなどなく、
どの試合もきびしいたたかいになりそうだ。
日本は、うまくいっている攻撃面に注目があつまり、
カウンターをうけるとよわいという
守備の課題はなにも解決しないまま、最終予選をむかえる。

これまでの日本は、Wカップ予選についてはまず問題なく、
課題はWカップ本戦において、
どうマネージメントするかだといわれていた。
しかし、アジアの国々はいちじるしい成長をみせており、
Wカップロシア大会への道は、けしてかんたんではない。
守備についての課題をのこしたまま、
日本代表はどんな試合をみせてくれるだろうか。

posted by カルピス at 23:18 | Comment(0) | TrackBack(0) | サッカー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする