2016年03月30日

40年間お世話になったプールとのおわかれ

ながいあいだお世話になってきた市立体育館のプールが、
今年度、つまりあと2日でおしまとなる。
体育館をあたらしくつくりかえるのにともない、
温水プールはとりやめとなったからだ。

ながいあいだ、とかいた。
正確には40年間だ。
わたしが中学3年生のときにできて、
それ以来わたしのホームプールとして
かぞえきれないほどおよがせてもらった。
体育館主催の水泳教室で、指導員をしたこともあるし、
プール監視もやった。

きょうは このプールでの さいごの練習となる。
あと2日でおよげなくなるのだから、
いつもより利用者がおおいだろうと 覚悟していたのに、
シャワーをあびて ドアをあけると、
ひとりもおよいでいなかった。
島根ではよくあることとはいえ、
あと2日で この状況にはおどろいた。
わたしはいつものように 1500メートルをめざして
ゆっくり(はやくおよげないから)およぎだす。
1100メートルまで、わたしひとりがプールをひとりじめしていた。
さいごの日まで 島根のプールらしく くつろがせてもらい
いいおもいでとなった。

40年間もおよいできて、きょうがさいごなのだから、
なにか胸にせまるものがあるかとおもったけど、
いつもとかわりない。
あいかわらずのひどいタイムに がっくりするのまでいっしょだ。
このプールは、水泳選手としてのわたしが ささやかなピークをむかえ、
そのあと ながいくだり坂を 延々とすべりおり、
着実におそくなっていく過程を ずっとみまもってくれた。

プールがなくなるのは、体育館のたてかえのためで、
体育館はあたらしくなるけど、
プールはみなおしの対象となり、きりすてられた。
これから人口がへっていく時代には、
こうして つかえるスポーツ施設が すくなくなっていくのだろう。
市の説明としては、ほかの公共施設に およげる場所があるから、
というのがみなおしの理由だった。
ほかにないわけではないが、市立体育館のプールがなくなると
ずいぶん不便になる。

プールがなくなるのは、もう何年もまえからわかっていたことだ。
いつまでも 残念がったところでしょうがない。
体育館のプールでおよげなくなるのを きっかけとして、
あたらしい練習スタイルをつくりあげたい。
とはいえ、現実的には 料金がたかく 利用者のおおい
県立プールしか ゆきさきがない。
コースをひとりじめしてなど とてもおよげないだろう。
島根でしかありえない、夢のような環境をわすれ
混雑するコースに 我慢しておよぐ日々となりそうだ。
40年もおよがせてもらえた 市立体育館に感謝したい。

posted by カルピス at 22:34 | Comment(0) | TrackBack(0) | スポーツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする