日曜日の朝日新聞に連載されている「くらしの扉」で、
散歩ちゅうや道ばたで まいごの子ネコにであったら、
という記事がのった。
5月中旬をすぎると、ノラネコたちの出産がふえ、
いまは子ネコが目につきやすい時期なのだという。
記事がすすめる対応は、離乳まえの子ネコなら
ほんとうにまいごなのかをたしかめるために、
いちにちはようすをみて、
母親がいないとわかれば保護しなさい、とある。
そして、まず保温してから 子ネコ用のミルクをあたえる。
つぎに動物病院へつれてゆき、診察をうける、というながれだ。
わたしの経験では、
まいごの子ネコはノミがついていることがおおく、
寄生虫をもっていたりするので、
はやめに獣医さんへつれていったほうがいい。
もしおたがいの相性がよさそうで、
いっしょにくらせる状況なら、そのまま家でかう。
病院へつれていったりしてるうちに、
愛着がわいてくるものだけど、
ときにはあまりなつかないネコもいるので、相性は大切だ。
条件がととのわなければ
だれかかってくれるひとをさがすことになる。
その気になって声をかけると、
あんがいひきとってもいいというひとがいるもので、
とにかくいろんなひとにはなしてみる。
ただ、むりにおねがいしても、
ネコがくつろげそうにない家では
ネコとひきうけさき、両方にとってよくない。
できるだけあせらずにさがしたほうがいい。
気ままに生きているようで、
自由な生きかたを うらやましがられる
ノラネコの平均寿命は3,4年と記事にあった。
家でかうネコは15年くらい生きるので、
それにくらべるとずいぶんみじかい。
自由の代償はずいぶんたかくつく。
もっとも、野性のライオンやイリオモテヤマネコは、
もっとながいきするはずだ。
ネコはもともと ひとといっしょにくらすのを
前提に進化した動物なので、
ノラネコの寿命がこんなにみじかいのかもしれない。
朝日新聞では、ちょうど『吾輩は猫である』が連載されている。
たいせつにかわれていた三毛子が突然なくなり、
威勢よくふるまっていた車屋の黒は いつしか調子をくずす。
「吾輩」にしても、たしかそうながいきはしなかったはずだ。
いつの時代でも、ネコたちが生きていくのは そうかんたんではない。