この木には何枚葉っぱがはえているのか気になってきた。
気になった、というよりも、
もしこの木にはえている葉のかずを
かぞえななければならなくなったら
どうしたらいいだろう、とおもったのだ。
わたしが北朝鮮にすんでいて、
金正恩氏とまでいかなくても
上司が葉の数をかぞえろ、という命令をくだしたら、
いやでもわたしはかぞえなければならない。
1本の小枝にはだいたい10枚の葉がついているようで、
それをもとに概算するにしても、
おおきな木だとすごく時間がかかる。
(金正恩氏が概算をゆるしてくれるとはおもえないけど)。
1本どころか、ひと山にはえている葉は何枚だ?
なんてたずねられたらかんぜんにアウトだ。
デイリーポータルZをみていたら、
ヨシダプロ氏がにたような問題意識のもとに
「犬には毛が何本生えているか」という記事をアップしていた。
http://portal.nifty.com/kiji/160825197277_1.htm
ヨシダプロ氏は、1センチ四方の毛をかぞえ、
それをもとに犬に生えている毛を
算出する方法をとった。
実験台となるのは、わたしがだいすきなモモちゃん(柴犬)だ。
モモちゃんは、これまでもヨシダプロ氏のもとで
「犬を羽生くんにする」や、
「犬をはやぶさにする」などの記事に登場した。
どんなかっこをさせられても、正直そうな顔をくずさない。
今回も、ヨシダプロ氏に協力して
とちゅうまでは神妙な顔をしていた。
それが、モモちゃんの表面積をだすために、
メジャーではかろうとしたら、
犬はメジャーとあそぶのがだいすきみたいで、
ぜんぜんおもうようにうごいてくれない。
ヨシダプロ氏は、あらたな概算法をあみだしていく。
1センチ四方だったら、かんたんにかぞえられるかというと、
ぜんぜんそうではない。
始めてすぐにやってられないことに気づいた。毛、クソ多い。なんだこれ。繊細かつ薄い縮れ毛がすさまじい数になっている。
これは、わたしも身におぼえがある。
ピピの毛をかぞえようとしたら、
ほんのすこしの面積でもかぞえるのが不可能なほど
びっしりとこまかな毛がはえている。
あんなのは、どんな根気づよさをもってしても
とてもかぞえられない。
そこで、さらに概算の、そのまた概算と、
いったいその数字になんの根拠があるのか
はなはだ疑問な計算になっていくようすがたのしい。
で、みちびきだされた毛の数が◯◯万本。
すごいような、もっとあるような、
けっきょくのところよくわからない。
北朝鮮に生まれなくてよかったことだけはたしかだ。