2016年08月08日

「鷹の爪団の吉田くんはなぜいつもおこったような顔をしているのか」 の謎があきらかとなる

先日かったムック本『クソアニメと呼ばれて10年』
〜『秘密結社鷹の爪』10年史〜
をこまかくよみこむ(というほどの本ではないけど)。
おもなキャラクターがうまれたいきさつがのっていて、
それによると吉田くんのあのおこったような表情について、
「何であんなしかめっ面をしているのか」とよく聞かれます。当時は、一癖あったほうがいいかなと思ったんですよ。しかめっ面だけど、かわいい。そんな造形にできたらとデザインしました。ただ、もう少し柔らかい表情にしたほうが、より多くの方に受け入れられたかもしれません(苦笑)。

と作者のフロッグマン氏がコメントしている。

国語の試験なんかで、
「作者の意図するところはつぎのうちどれか」
みたいな質問があり、
学生は真剣にかんがえるものの、
作者だって 自分がなにをかんがえて
そんなことをかいたのか、よくわからない、
なんてはなしをときどき耳にする。
今回の場合、
フロッグマン氏がはっきりと
「しかめっ面」の理由をのべているのだから
まちがいないだろう。
あっけなく「なぜ」が あきらかになった。

わたしのブログのタイトルは、
「鷹の爪団の吉田くんはなぜいつもおこったような顔をしているのか」
としており、
アニメのキャラクターらしくない「しかめっ面」に、
わたしは吉田くんをはじめてみたときから疑問をかんじていた。
それがこうして作者みずから「謎」をあかしてくれたのは
さいわいといえるだろう。
とはいえ、作者が「誕生秘話」をあかしても、
長年の謎がとけ、すっきりしたわけではない。
やっぱりその程度のことだったのかと、
すこし残念におもうくらいだ。

こたえがわかった以上、
いつまでもタイトルに疑問文をかかげるのはおかしいので、
「鷹の爪団の吉田くんはいつもおこったような顔をしている」
と修正したいところだけど、
それもまたへんなかんじだ。

この本でいちばんよみごたえがあるのは
フロッグマン氏への2本のインタビューだ。
奥さんの地元である島根の田舎にひっこんで、
フラッシュアニメをつくりはじめたころの貧乏ばなしは
胸にせまる。
どうかんがえても税別1400円はたかいけど、
10年間、よくつづけましたね、という
ごほうびの意味をこめて
ファンなら手にとりたくなるだろう。

posted by カルピス at 22:13 | Comment(0) | TrackBack(0) | 鷹の爪 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする