2016年09月17日

旅行熱をなだめる

スペイン巡礼のブログをよんでいるうちに、
はやく旅行へいきたくなってきた。
大学生のむすこが卒業するまでは、
しおくりのために はたらかなくてはならない。
とはいえ、2ヶ月のながい休暇をおもいえがくから、
仕事をやめないと 旅行できないような気がしてくるけど、
ほんの2泊3日くらいなら いつでもいける。
ひとばん野宿するだけでも、いっぺんに熱はさがるかもしれない。
スペイン巡礼だって、いなか道をおもいっきりあるくのが
おもな目的なのだから、
みじかいコースなら 日本でもできる。
おへんろさんみたいに 有名な道をあるくよりも、
自分で勝手にコースをきめるほうが、
より主体的な「旅」ともいえる。
要は、自分の気もちがみたされたらいいわけなので、
だれかにみとめられることと
充実感・達成感とは関係ない。

「野宿野郎」は、まいとし6月19日と、
9月19日を「野宿の日」として、
だれもが野宿をする大切な日にきめている
(「6」あるいは「9」を90度回転させると「の」になるから)。
むしあつい夜に野宿するガッツは わたしにはないので、
もうすこしすずしくなったころに、
ひとり(ふたりでもいいけど)で野宿をこころみよう。
「野宿野郎」から銭湯主任の名刺をいただいたこともあり、
ここらへんで野宿のカンをとりもどしておきたい。

旅行の本も、旅行熱への対症療法によさそうだ。
図書館で蔵前仁一さんの『各駅停車で行こう』をかりてきた。
旅のおもいでをエッセイにしたもので、
とくにおもしろいオチがあるわけではいけれど、
旅行にいっていたときの自分をおもいだす。
そうなのだ。
旅行とは、山あり谷ありの 激動の日々ではなく、
じっさいには たいしたことは なにもおこらない。
蔵前さんのエッセイのように、
それをあとからふりかえると、
なんだか妙になつかしかったりする。
桃源郷をさがしたり、ほんとうの自分をもとめたりするのは、
もはや ふるいタイプの旅行となった。
旅行のおもしろさとは、どれだけでかけたさきの日常に
身をまかせられるかがポイントとなる。

日本での平凡な日常が
いかにありがたいかをしるのも旅行の効用だ。
ほんのちょっと外にでただけで、
けっきょく家がいちばん、なんていうタイプは(わたしだ)、
旅行のイメージにかぶれてるだけで、
ほんのささいな疑似体験にふれると、すぐに熱はさがる。

posted by カルピス at 21:54 | Comment(0) | TrackBack(0) | 旅行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする