NHKスペシャルで健康長寿をとりあげていた。
ながいきできたとしても、
死ぬときまで げんきにすごせなくては意味がないと
健康でながいきが おおくのひとのねがいだ。
100歳以上のひとをセンテナリアンというそうで、
番組では、慢性炎症をどうふせぐかが、
「健康でながいき」への鍵としていた。
慢性炎症とは、細胞を老化させる炎症で、
歳をとればだれにでもおきているけれど、
健康長寿の方は、この炎症が
きわめてひくくおさえられている。
この慢性炎症をおさえるには、
食事と運動、それにこころのもちようが大切らしい。
番組で紹介された118歳の女性は、
もう14年間も家からでずにくらしていながら、
いまがいちばんしあわせだとはなしていた。
生活に満足しているという肯定的な気もちが
慢性炎症をおさえるはたらきがあるという。
こころのもちよう、なんていわれると、おもしろくないけど、
100歳をこえるひとたちは、
老年的超越とよばれる心理状態がおとずれるそうで、
その満足感が慢性炎症をおさえてくれる。
ただ、満足感といっても、
おいしいものをおなかいっぱいたべる、という満足感ではなく、
ボランティア活動などをして ひとの役にたてた、
というタイプのよろこびでないと、
慢性炎症をおさえるはたらきはない。
わたしだって できればながいきしたいけど、
これからむかえる老化によって、
脳梗塞や認知症のリスクがたかくなる。
がんや生活習慣病にも、ますますかかりやすくなるだろう。
ながいきは、結果としてのながいきであり、目標とはしたくない。
センテナリアンたちにおとずれるという
老年的超越が、しあわせの鍵かもしれない。
げんきにながいきしなくても、
もっとわかいころから老年的超越を獲得できたら、
おだやかで満足感にみちた心境でさいごをむかえられる。
むりにながいきをしなくても、
ニッコリわらって死ねそうだ。
のこされたさいごの3ヶ月には、
札束をにぎりしめて旅行にでかけたいと
わたしはねがっている。
やりたいことをだいたいすませたのち 日本にもどってきて、
かわいがっているネコと縁側でひなたぼっこをしながら
ねむるように死んでいくのだ。
そんなあまえたさいごがゆるされるくらいの
ささやかな健康を、死ぬときまでたもちたい。