2016年11月24日

短歌の世界がおもしろそう

車のラジオからながれてくる「初級ドイツ語講座」をきいていたら
(もちろん きいているだけ)、
男性の講師が、授業ですべった体験をかたっていた。
ドイツ語の知識がなくても、日本語のだじゃれなので
わたしにもわかる。
たとえば、と講師が2つほど例をあげると、
かわいらしい声の女性講師が、
ちいさな声で「さむ」ときりすてたのがおかしかった。
うちあわせしても できないような
絶妙なタイミングでの「さむ」がうまい。
こんなにたのしいのなら、まじめにドイツ語を勉強したくなる
(もちろん 一瞬そうおもうだけ)。
ドイツ語でなにか感想をいったのを、
わたしの耳が「さむ」と
ききまちがえただけかもしれないけど。

林雄司さんがブログに
「間違っただじゃれ」というタイトルで
子どものころのおもいでをかたっている。
http://yaginome.jp/?p=1293
子どもだからかわいいけど、
にたようなことをわたしもしていそうで
素直にわらえない。
たとえば まえのブログにかいたことがあるけど、
「口説く」をずっと「くちとく」とよんでいた。
いかに「くどく」からはずれた人生だったかを
告白しているようではずかしい。

web本の雑誌で、目黒考二さんが
「新聞歌壇のいま」を紹介している。
新聞歌壇のおもしろさを紹介している。
http://www.webdoku.jp/column/meguro_n/
朝日歌壇に松田梨子・わこという姉妹がいて、
アイドルのように人気があるのだという。
短歌というと、わたしは俵万智さんしかしらず、
歌壇に投稿するような中高年の方を、
ちまちまと自分たちだけの世界でくらすひとたち、
みたいにきめつけていた。
目黒さんの文をよむと、
自分のことばで生活をかたるわかい歌人が
なんにんもでてきている。
ねえちゃんの大事な人が家に来るそうじ買い物緊張笑顔
松田わこ 2015年10月26日朝日新聞朝刊

朝日歌壇のおじさん・おばさんたちが、
松田姉妹を孫のようにかわいがっているようだ。

わたしは自分が短歌をよめないものだから、
短歌というジャンルじたいを否定していたけど、
彼女たちのセンスをみせつけられると、
短歌もまたおもしろそうにおもえてくる。
みじかいから 小説をかくよりかんたんそうだし、
活発な精神活動はボケ防止にも効果がありそうだ。
仲間づくりにも役にたってくれるだろう。
じっさいに、短歌はむかしから
おおくの愛好者に生きがいをあたえており、
いまもまた高齢者だけでなく
松田姉妹のようなわかいちからをえて
独特の世界をたもちつづけている。
SNSにむりしてついていこうとするより、
方向をかえて短歌をはじめるほうが
わたしにむいているような気がしてきた。

わたしはだじゃれがすきでない以上に 川柳をきらっており、
ひとりよがりな おもしろがりかたを「さむ」とおもう。
わらいをとろうという こざかしい精神がよろしくない。
サラリーマン川柳なんかに応募するひとの気がしれないし、
ラジオから川柳のコーナーがながれてくると
すぐにちがう番組にかえる。
無知からくる偏見で短歌をとおざけてきたように、
川柳もまたくわずぎらいなのだろうか。
自分のいやな面をみせつけられるから、
川柳をきらっているだけかもしれない。
「さむ」といわれたいのが わたしの本性だったりして。

posted by カルピス at 22:24 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする