むすこの誕生日になにをおくるかを、
毎年ブログにかいてきたけど、
今回の対象はむすこではなく配偶者。
むすこが大学生になり、家からでたためで、
アパートでくらすむすこへプレゼントをおくるほど
わたしは親切な親ではない。
で、ことしの問題は、
配偶者になにをプレゼントするか、となった。
おたがいの誕生日に、ささやかなプレゼントをおくるのが、
アリバイ工作のように ほそぼそとつづいている。
わたしの誕生日には、パジャマとTシャツをくれるが定番で、
配偶者の誕生日は、日がせまってから
くるしまぎれのおもいつきで なんとかやりすごしている。
ずっとまえは花束とワインに固定されていた。
まだ保育園にかよっていたむすこが手わたすと、
それなりにプレゼントらしくなる。
そのあとになると、音楽のCDでごまかす手をおぼえる。
80年代のなつかしの曲ベスト、みたいな
おおざっぱなCDがおおい。
ちなみに、きょねんはビートルズの
『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブバンド』と、
ハーブのオイルバーナーをプレゼントした。
これは、コンセントにつけると、
ハーブオイルがあたためられて
いいかおりをたのしめるというもの。
ことしのプレゼントもにたような構成になった。
ハーブショップでかった2種類のせっけんと
ハーブティーのつめあわせ。
それだけではさみしい気がして、
こんや サザン・オールスターズの『稲村ジェーン』をかってきた。
福袋じゃないんだから、
もっとスマートにきめればいいとおもいつつ、
自信がないものだから 量(あるいは数)でごまかしてしまいがちだ。
いったいなにをおくられたら 彼女はよろこんでくれるだろう。
ながねんいっしょにくらしていながら、
配偶者にだれかすきなアーティストがいたのかさえ はっきりしない。
車を運転するときは、音楽をきくというよりも、
ボリュームをしぼり、BGMとして
これまでにわたしがおくったCDをきいているようだ。
『稲村ジェーン』にしたのはジャケットがたのしそうだったから。
桑田佳祐がすきと、いっていたような いないような、
かすかな記憶が頭をかすめた。
いじわるなみかたをすれば、
せっけんは、お風呂でわたしもつかえるだろうし、
CDだってあとからかりれば わたしのiTunesにとりこめる。
そもそも配偶者は、鼻がまったくきかないので、
そういうひとにむけてかおりをたのしむプレゼントは
いったいなんの意味があるだろう。
わたしにしてみたら、ハーブショップでプレゼントをさがすのは、
いやがらせをしているわけでは もちろんなく、
そのつど彼女の鼻がきかないのをわすれているからだ(ほんとうに)。
鼻がきかないというと、残念な世界におもえるけど、
かんがえてみると へんなにおいをかがなくていいわけだから、
ハンディキャップとはきめつけられない。
たとえば家族のだれかがおならをしても、
音さえたてなければ配偶者にはばれないわけで、
いっしょにくらすわたしの 正直な感想としては、
たすかることのほうがおおい。
まるで福袋のようなしまらないプレゼントとはいえ、
ことしもなんとかきりぬけられそうだ。
内容はともかく、こうやって
相手を気にかけるのが大切なわけで、
しばらくは地雷をふまずにくらせるのではないか、たぶん。