クールジャパンで人気の動画ランキングをやっていた。
日本人だけでなく、外国のひとが
日本についておもしろいとおもった動画をよせている。
日本人のわたしからみると、
どこがすごいのかわからない投稿がいくつもあった。
たとえばファーストフード店の風景がアップされていて、
ごくふつうの場面にみえるのに、
何万回も再生されている。
スタジオにあつまっている外国人にたずねると、
店員さんが笑顔なのがすごいし、
列をつくってならぶのが 日本ならでは なのだそうだ。
そんな動画のひとつとして、
洗面所でうがいをしている光景があった。
なんでこれが日本的なのだろうと、
わたしはまったくわからなかったけど、
おどろいたことに、うがいは日本人だけの風習だった。
カゼの予防といえば、うがいと手あらいが
黄金のセットのようにすすめられたので、
なんのうたがいももたずに わたしはうがいをしていた。
それが日本だけだったとは、どういうことだ。
とっさにあたまにうかんだのは、
日本の医学界にだまされた、というもの。
血圧やコレステロール値がそうだったように、
日本のお医者さんはまったく信用できない。
生活習慣病にならないためには、
バランスのとれた食事を、なんてよく耳にするけど、
科学的にどれだけ立証されているのかは わからない。
何十年も、根拠なしでうがいを奨励するなんて、
いったいどんな神経をしているのか。
ほんとのところ うがいにはどんな効果があるのか、
外国の常識と はっきり決着をつけてほしい。
もうひとつの反応として、うがいをする日本の習慣のほうが
もしかしたらただしいのかもしれない、ともおもった。
外国人がしないからといって、
日本のうがいがまちがっているとはきめられない。
それに、もう習慣になってしまったためか、
うがいをすると すごく気もちがよくなる。
うがいをしたらすっきりするのに、
やらない外国人のほうがどうかしている。
ほかにも、消防隊員の訓練風景が人気をあつめていた。
ものすごいスピードでロープをあつかって 救助にむかう。
忍者みたい、と外国のひとがいっていたけど、
日本人はトレーニングがすきなので、
実践よりも、こうした訓練が得意なのだろう。
まったく関係がないようでいて、
うがいと消防の訓練は、あんがいおなじ根っこかもしれない。
きめられたことをきちんとまもるのが 日本人はすきなので、
目的とか効果に問題意識をはさまずにとりくめる。
うがいとおなじように、
あたりまえとおもいこんでいる「常識」が、
きっとほかにもあるはずだ。
荒俣さんがご意見番としてまとめていたように、
携帯電話だけでなく、日本全体がガラパゴスなのかもしれない。
世界のなかで日本だけ、特殊な文化がうまれ、まもられている。
外国人におしえてもらわないと、
日本がガラパゴスなことさえ気づかない。
あたりまえだとおもっているいくつもの行動が、
世界的には特殊なのをしり おどろいた。