2017年03月30日

キャベツはえらい

きのうの朝日新聞に、クックパッドの分析をもとにした
「おうちごはん 毎日どうしてる?」がのった。
食材としては、キャベツがいちばん検索されているという。
もうひとつ キャベツがらみのはなしでは、
しばらくまえの「今日のダーリン」で、
糸井重里さんが、野菜とは、キャベツのことではないか、
と「発見」していた。
「野菜をいっぱい食べなさいね」
 というセリフがあるとき、その野菜とは、
 ほぼ80%くらいがキャベツのことを示しているだろう。

クックパッドで検索1位の実績は、
糸井さんの「野菜=キャベツ説」を裏づけしている。

わたしもキャベツにお世話になっている。
キャベツをいれた野菜いためを まいにちのようにつくるし、
ほかになにも食材がないときでも、
キャベツさえあれば バターでいため
ちょっとしょーゆをたらすだけで、立派な一品となる。
やいても むしても なまでもいいし、
お腹にたまる実力だって かなりたかい。

わかいころ島根の村で1年間の農業研修に参加していたとき、
冬のあいだ ずっと畑が雪におおわれ
なかなか野菜が手にはいらなかった。
そんなとき、豚の飼料用としてそだてられていたキャベツが
わたしたちの野菜不足をすくってくれた。
飼料用だからか やたらとおおきなキャベツで、
どんなにおおざっぱな味かと警戒していたけど、
たべてみると、ふつうのキャベツとまったくかわりがない。
キャベツはどんな料理にいれても それなりにおさまる。
キャベツのえらさをしった はじめての体験となった。

とはいえ、緑黄色野菜がえらいとか、
タマネギは血圧をさげるとかいわれるなかで、
キャベツは その実力のわりに ひくくみられている気がする。
糸井さんが「発見」してくれなかったら、
わたしだって 日本の野菜はキャベツであるという現実が
いつまでも目にはいらなかったにちがいない。
きょねんの秋に、野菜がねあがりしたとき、
キャベツと白菜がたかくてたいへんだった。
キャベツのありがたさが身にしみたので、
いかにも泥縄式だけど 畑にキャベツのタネをまいている。
例によって 無肥料・非耕起のせいか、
芽はでたものの あまりそだたず、
農業研修のときみたいな救世主には ならなかった。
スーパーでかうキャベツだって そこそこおいしいのだから、
畑でつくれば きっと味のこゆいキャベツがたべられるだろう。
タマネギと白菜は むつかしいのであきらめたけど、
失敗にこりず、キャベツはもうすこしねばってみよう。

キャベツのことをかいていたら、
コーンビーフのキャベツいためが きゅうにたべたくなってきた。
とにかくお腹にたまればいいだろうという
なりふりかまわない下品さがすきだ。

posted by カルピス at 21:33 | Comment(0) | TrackBack(0) | 料理 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする