2017年04月06日

人生のさいごに どこへ旅行するだろう

テレビ番組の「旅サラダ」で
フィリピンのボホール島をとりあげていた。
ついこのまえ旅行した土地なので
家族にもみてもらえたらと録画する。

番組の構成をしらなかったけど、
ボホール島が紹介されるのは、
番組のいちばんさいごのコーナーで、
それまでずっと ボホール島とは関係ないはなしが
たくさんのCMをあいだにはさんで延々とつづく。
録画なのではやおくりしたものの、
なまでみていたら かなりいらいらさせられただろう。

ようやく番組がボホール島にたどりつくと、
まずはチョコレート・ヒルを見物し、
つぎが 空中にはったロープのうえを
自転車で移動する「バイク・ジップ」、
そんなにかわいくない気がする メガネザルのターシャと、
ボホール島の定番スポットをとりあげている。
「バイク・ジップ」以外は どれもじっさいにたずねた場所であり、
ついこのまえみた景色が映像でながれるは、なんだかへんなかんじだ。
さいごにリゾートホテルでくつろぐようすと、
船でたのしむバーベキューランチ、
そしてスキューバダイビングが紹介される。
わたしはリゾートホテルにとまらなかったし、
海でもあそんでいないので、
せっかくボホール島にいきながら
ずいぶんもったいない旅行におもえてきた。

ネットで検索すると、
「地球バス紀行」も1年まえにボホール島をとりあげている。
わたしはタクシーをかしきって各地をまわったけど、
外国人観光客がのらないローカルバスでの移動は
旅のエッセンスにあふれていて、これはこれでうらやましい。
短期間の旅行でも、1〜2日をバス旅行にあてればいいので、
「地球バス紀行」のまねはできる。
リゾートホテルでくつろぐ旅と、ローカルバスをのりつぐ旅。
どちらも それぞれ魅力がある。

人生さいごにたべる食事は、
一流レストランのフルコースよりも、
おにぎりにみそ汁といった
ソウルフードをあげるひとがめずらしくない。
わたしがさいごにでかける旅行は、国内はべつとして
外国ならアジアの国々になるような気がする。
たとえば余命3ヶ月を宣告されたとき、
12時間かけてヨーロッパへいく元気は
あまりのこっていないのではないか。
ついた時点でヘロヘロになり、かえってこれないのはこまるし。
その点アジアはなんといってもちかい。
タイで6時間、フィリピンなら4時間半だ。
おてがるな場所をさいごの旅行さきにえらび、
雰囲気にひたるだけでごまかすのは、
中途半端なわたしの人生にふさわしい旅かもしれない。
理想の旅スタイルが ようやく確立されたとおもったら、
さいごの旅行だった、というのもわるくない。

posted by カルピス at 22:32 | Comment(0) | TrackBack(0) | 旅行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする