2017年05月11日

老いの実感

朝日新聞の連載で、
北方謙三氏が これまでにかいてきた本と、
作家としておくってきた人生をかたっている。
この日のサブタイトルは、
「『70歳』響きほど老い感じない」だ。
小説を書いていて、70歳ということばの響きほど老いた感じはしてません。身体能力は落ちてますよ。たとえば・・・(と、潜水の例をあげる)

身体能力がおちているのはみとめながらも、
老いたかんじがしないとは、わたしの実感とずいぶんちがう。
わたしは55歳となるこれまで
それなりにわかさをたもってきたつもりだけど、
このところ皮膚のはりや表情などに
年を自覚させられる瞬間がふえてきた。
まわりから あからさまに老いを指摘されてはいないものの、
自分が自分のからだを どうとらえているかといえば、
北方氏とは反対に、もうじゅうぶん老いをかんじている。
気分は70歳の老人で、こんなにヘロヘロなのに
まだ55歳なのが不思議におもえる。

そして、身体能力はというと、
こちらは実感というよりも客観的なタイムとして
あきらかにおちている。
以前は30分そこそこでおよいでいた水泳の1500メートルが、
このごろはよくて34分、ひどいときは37分なんてのもあった。
50メートルの練習でも、以前より数秒おそい。
数秒なんて気にしなくてもいいだろう、というのは、
スポーツをしたことのないひとの発想であり、
経験者としては 以前のタイムとどうしてもくらべてしまう。

北方氏の記事は、映画『ストレイト・ストーリー』
(デビッド=リンチ監督)からの引用につづいている。
「年をとっていいことはあるかい」
「細かいことを気にしなくなる」
「じゃあ最悪なのことは?」
「若い頃のことを覚えていることだ」

まさにわたしだ。
55歳でがっかりするにじゅうぶんな身体能力のおちかたなのだから、
70歳になったときのガタつきが 心配になってくる。

ところで、わたしは連休ちゅうに2本のDVDをかりてみた。
『コールド・マウンテン』と『ゴーストバスターズ』(2016年版)で、
どちらも「みた」としかいえない、気のない鑑賞だった。
「みた」という事実をつくるために、
とにかくさいごまでつきあっただけだ。
そんな作品でも、みたからには、それなりの教訓をえて、
北方氏みたいに引用したい。
でも、おもいだそうとしても『コールド・マウンテン』は
ずっとくらいはなしがつづいたし、
『ゴーストバスターズ』はからっぽで、しかもわらえなかった。
アメリカの歴史ものと、1作目のヒットにすがるシリーズものには
ちかづかないほうがいい、という教訓を なんとかひねりだす。
そういいながら、わたしは2作目にかなりひっかかっている。
もうすこし年をとれば、こまかいことを気にしなくなり、
とぼしい魅力でも、わらってうけいれられるだろうか。

posted by カルピス at 22:07 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする